君色の世界【二口堅治】

１２僕の想いをキャンパスに描く。 ページ12

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‥‥なぁ、A。

俺たちって馬鹿だな。






一番近くにいたのに、一番お互いが見えてねぇなんてな。

俺がお前を思い続けていたあの日々。

報われることないと嘆いたあの想いは。








お前の想いと、同じ色をしてたんだな。









＿＿＿＿だから、言うな。

いまからお前に、俺のすべてを伝えるから。









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初めて出会ったあの日の群青色も。





お前の優しい心の桜色も。





ふたりで並んで見た茜色も。





お前のためだけに吐いた嘘の鈍色も。





いつだって言えずに心で囁いた愛しい瑠璃色も。





触れるのさえも躊躇った純白も。





お前を閉じ込めたい思ってしまった漆黒も。





お前の側に居たいと願った真珠色も。





苦しくて辛い現実から逃れたいと思った紫苑も。





傷つけて殺して染めたかった緋色も。









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全部を足して、混ぜて。

お前へだけの想いだけで彩られた世界は。









【僕の想いが君色ならば】

【君の想いは、何色？】





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