あのとき、君が笑った。2 ページ14
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‥‥あの日、俺はひとりで公園に来ていた。
ひとり、ブランコに乗っていると。
「おい、ブランコ俺たちに代われよ」
「‥‥は?」
当時、俺は小学一年生。相手は、体格も大きい上級生。
はたから見れば、その差は圧倒的だった。そのときの俺は、譲ればいいものの。
「今、俺が使ってんだろ。順番待てよ」
それが、上級生の癇に障ったらしい。
上級生は俺に向かって拳を振り下ろした。
喧嘩なんて昔から日常茶飯事だった俺は、その喧嘩を進んで買う。
しかし、やはり小学一年生。あっという間に追い詰められてしまった。
ニヤついた上級生が、俺の頬めがけて拳を繰り出し‥‥。
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『喧嘩はだめっ!!』
「ウガッ!?」
どの口がほざく、と叫び出したくなるほどの華麗なストレートを繰り出したA。
あいつは、俺と上級生の間に立った。
『上級生が一年生虐めたらだめじゃん!!
私の大事な友達傷つけたら‥‥殴るよ!!』
上級生は、なぜか青ざめると、その場から逃げて行ってしまった。
‥‥そして俺は、ポロポロと泣き出してしまう。
‥‥かっこ悪かった。目の前の少女は、自分と同じくらいなのに。
あんなにアッサリとやっつけてしまった。それが、悔しくて。
ぐちゃぐちゃな感情が相まって、涙になる。
俺の顔を見たAは、少しだけ戸惑うと、俺に向かって手を差し出した。
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『‥‥一緒に帰ろ!______【零】』
「‥‥なまえ」
『あったりまえじゃん!!
零は、私の大事な友達なんだから、名前で呼ぶの。
ほら、零も私のこと、名前で呼んで!』
‥‥やっぱり、今考えても思う。
俺がこの想いを自覚したのはあのときだった。
あのとき、お前が笑って差し出した手を取って。
お前の名前を呼んで。
そして、それにお前が嬉しそうに笑うから。
『なぁに?零!』
俺はお前に、恋をしたのだ。
(ところで、なんで上級生は怯えてたんだ?)
(あいつ、あの頃空手で最強だったからなぁ‥‥)
【友達なんて嫌じゃない】
【君とはそれ以上でいたいもの】
【そんな僕の、心の中だけのワガママ】
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ユナ@前垢消えた(プロフ) - 続きが気になります!!更新楽しみです (6月5日 19時) (レス) id: 0e552ce067 (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています!更新停止状態のままですが更新はされるのでしょうか? (2020年5月17日 16時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - とても面白いです!!最高です続き楽しみにしています。すごく大好きです (2020年5月13日 13時) (レス) id: 17d09f1ed9 (このIDを非表示/違反報告)
レズア - 凄く面白くて一気読みしました!更新停止中ですが、続き、楽しみに待ってます! (2020年3月23日 10時) (レス) id: 992ebf245b (このIDを非表示/違反報告)
さとう。(プロフ) - また読んでしまった……相変わらず泣かされました、占ツクの中で一番好きな小説です、本当に大好きです…ありがとうございました。 (2019年4月30日 21時) (レス) id: 15c53c1034 (このIDを非表示/違反報告)
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