【最終兵器俺達】涙色の空の下で君と出逢った僕は。【ヒラ】 (ページ15)

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▽第十五話▲ ページ15

しばらくしてこーちゃんとキヨがユキの部屋に入ってきた。

「で、話ってなに」

「…なに、その言い方」

つっけんどんにキヨがユキに言葉を投げると、ユキも負けじとｷｯとキヨを睨んで冷たく言葉を投げた。

あー、何こいつら、めんどくさすぎやしませんか。

「…Aと、別れた」

「はっ!?」

「あー、やっぱりか」

キヨは驚きの表情を見せたけど、こーちゃんはやっぱりか。という表情。

なんだ、こーちゃんもわかってたんだ。

「それは、俺に別に好きな人がいたからで…」

「ちょっと待て、これ俺らいる必要なくね」

フジの言葉を遮ってこーちゃんが立ち上がる。

「え、待って、気づいてたってこと!?」

フジは顔を真っ赤にしてこーちゃんを見上げた。

「もちろん。ついでに言えば、コイツもな」

こーちゃんはﾆｼｼ、とフジに笑いかけてから、俺の肩を掴んで立ち上がらせた。

「ヒラが知ってるのはさっき知った…って知ってたの!?」

やばいこいつ面白い(確信)

「っつーことで、話はその3人でしろや。俺はコイツを涼宮んとこ連れていくわ」

「あー。おういてらー」

「当たって砕けろだー」

「いや、砕けちゃダメだべ」

キヨはさっきまで困惑したような顔をしていたが、俺の話題に移った途端楽しそうな顔をした。

こいつドSだ。やだやだ。

って待って、キヨも気づいてたってこと!?ついでに言えばこーちゃんも!?

あああああやだやだ。このままだとフジと同じじゃん。やだやだ。

「どうして、ヒラがAのとこ行くの」

そう言葉を発したフジの顔は驚きのでもなく、悲しみでもなくただ、無だった。

「…関係なくね。だって別れたんでしょ???だったら俺とAがどうなろうが、元サヤであるフジには関係ないよね…こーちゃんいい。行かないから。俺帰る」

自分が空気を悪くしてるのなんかわかりきってた。

それでもこれ以上この場にいたくはなかったんだ。