プロローグ ページ3
大学時代
不幸せな生活をしていた訳では無い。
友達もそこそこいて、先生にも気に入られて、たまに女の子に告白されて…
順風満帆と言うにぴったりな生活をしていたと思う。
でも私の中で何かが欠けていた。
それが私には分からなかった。
ある日、にこにこ笑顔で友達と過ごして家に帰って、"たまたま暇だったから"とかいう理由だったと思う。
とあるグループの1本の動画を見た。
これだ。
そう思った。
私に欠けていたものが、やっと見つかった。
ワクワク、ドキドキ、あぁ楽しい…‼
そんな感情が一気に流れ込んでくる。
今までの欠落を取り返すかのように流れ込んでくる。
楽しい、続きが見たい、もっといろんなのを見たい。
そう思って検索をかけると、そのグループは他にも色々な動画を上げていた。
明日、大学の講義があることも忘れて一晩中動画を見漁った。
どれも私達視聴者に笑いを届ける素晴らしい動画だった。
何より動画を撮っている本人達がすごく楽しそうだった。
それに私は憧れた。
私もこの人達みたいに動画を撮ったら、これ以上のワクワクが湧き上がるのかな?
これが私、佐伯Aが橘としてゲーム実況を撮り始めたきっかけだ。
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作者名:柊 | 作成日時:2017年2月27日 5時