【ヒプノシスマイク】壊れた僕の楽しいお話【男主】

Story 10 ページ12

「はぁ……折角左馬刻がイライラしてるグッドタイミングな時に来たのに機嫌治しちゃうなんて……」
「お前の前でイラついてたら余計イラつくんだよ」
「これは褒められてるって解釈でいいのかな！」
「いや、けなされているでしょう…」
「あ、そうなんだ！まあいっか〜。そういやさ、もう一人の元海軍の人……えっと、誰だっけ」
「理鶯か？」
「そうそう！その人は今日来ないの？」
「基本サバイバル生活しているのであまりこちらには来ませんねぇ……明日理鶯の所に訪ねてみますか？」
「え、いいの！？」

Aがもう一人のチームのメンバーである理鶯が来ないと聞くと残念そうな表情を浮かべる。だが翌日に銃兎が連れて行ってくれると聞いた途端目を輝かせ、嬉しそうな表情に変わる。そんなAを見て銃兎はコロコロと表情が変わる変な奴だな、と思っており、左馬刻は昔と変わらねえな、と表情には出さないが心の中で懐かしんでいた。

「ええ。私とA君と、勿論左馬刻も一緒に3人で理鶯の元へ訪ねましょう」
「んな面倒くせぇことするかよ。俺は行かねえからな」
「えー！来てくれないのー？一緒に行こうよー！ねー！」
「あー！うるせえ！行かねえっつったら行かねえんだよ！」
「そっかぁ…じゃあ……」

左馬刻が断固として理鶯の元へ行かないと主張する。そんな左馬刻にAは近づき、耳元でボソボソと何かを伝える。すると左馬刻はサッとAから離れ、Aを軽く睨みつける

「おい、てめぇ……」
「来ないとこの事一郎に流しちゃおっかなぁ……ね、一緒に来てくれるよね？」
「…お前、性格更に歪んだのかよ」
「ふふ、気のせいだよ」
(……Aは左馬刻の弱みを握っているのか…面白い。だが、俺の弱みも握られている可能性もある。なるべくAの頼みは断らない方がいいな)
「銃兎さーん、何考えてるの？」
「あ、いや、すみません。二人とも仲が良いなぁと考えていただけですよ。それより、今日はどこに泊まる予定ですか？よければ送りますよ」
「へぇ、珍しい。弱みでも握られてんのか？」
「まさか。私はただ、今日頂いた情報のお礼をしているだけですよ」
「ああ、そんなこともあったねぇ。気にしなくてもいいのに。ま、でも送ってくれるなら送って貰おうかな。」

Aはお言葉に甘えて、と言うとスマートフォンで今日泊まる予定のホテルの住所を銃兎に伝え、左馬刻の事務所からホテルまで銃兎に送ってもらった。どうやら明日も迎えに来てくれるようだ。

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