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-スーツのイケメンさん- ページ9

貴)おぉお〜〜〜…。


今朝は気が付かなかったけど、しばらく時間が経ったイケブクロは活気に溢れていた。


貴)な、なぁなぁ、アレ!
あれなんだ?


二郎)どれ?
あぁ、アレはアニメイト。
兄ちゃんと良くラノベ買いに行くとこ。


貴)さっきも同じような看板見たぞ?


二郎)あっちは2号店。
2号店の方は、寧ろコスプレとかに特化してるかもな。


貴)あ、あっちにも何かある!


三郎)あっ、A兄、あんまり遠くに行くとはぐれますよ。
迷子になりますよ。


貴)多分ならないし、三郎心配しすぎ!


ちなみに二郎と三郎しかこの場にはいない、というのも一郎はなんか人気らしくいたるところで声をかけられて遅れている。


流石一郎、と密かに誇る。


5年前とは全く違う様子のイケブクロにはしゃいでいると、目の前にいた人にぶつかった。


貴)うっ、あ、すみません!


?)いえいえ、それではお気をつけて。


スーツに赤い手袋をしている、イケメンにぶつかった。


二郎と三郎をちょっと探したけど、いないのではぐれたなーと思う。


?)それにしても女性がこんなところで何をしているのですか?


貴)へっ?


さっきの人が、声をかけてきた。


貴)あー、いやちょっとはぐれたっぽくてーw


?)じゃあ、交番にでも行きましょうか?


貴)大丈夫でーすw


?)それに、見たところ未成年ですし、放っておく訳にもいきませんし。


待って待って待って、俺を置いて話を進めないでほしい。


貴)本当に大丈夫ですって;;;


?)とりあえず、名前と年齢。
それから両親の電話番号とか分かるかな?


あんまりにもしつこいし、しかも子ども扱いしてきたので、べしっとチョップしてやった。


貴)俺成人してるし!
見た目で判断すんなよ!


と、向こうの方から、一郎が走ってきた。


そして、スーツの人と俺を離すように俺の腕を掴んで、自分の後ろに隠すようにした。


貴)え、一郎?


一郎)三郎たちからはぐれたって連絡が来たんだ。
あーもう、なんで俺たちがいねえときによりによってこんなやつに…。


一郎がガシガシと頭をかく。


そ、そんなに悪い人には見えないよ?


イケメンで、俺の事子ども扱いするような奴だけど。


?)おや、Buster Bros!!!総出で捜索とは、相当その女性が大切なんですか?


貴)ばすたーぶろす?


一郎は舌打ちして、イケメンにおれを近づけさせたくないみたいだ。


別にいいけど、珍しいな。


こんな事でイラついてるなんて。


*−*


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作者名:紫音 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/shionn/  
作成日時:2019年10月21日 1時

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