-弟達が可愛いのは世の鉄則だと思う、異論は認めない。- ページ19
そんな訳で、お風呂から上がった俺は、体を拭くと頭を拭くのだが、やはり手間取る。
障害者保険貰おうかな…日常生活に何一つ不自由はないけど、自分の思い通りに体が動かないのははっきり言って腹立つ。
認知症の人も自分が分からない事に腹を立てるくらいだし。
一郎)良いよ、兄ちゃん。
俺がやってやるから大人しくして。
余計な事を考えていたのだが、手間取っている俺の頭を拭いてくれる一郎。
貴)もう介護されようかなーw
ありがと、一郎。
一郎)冗談でも、あと60年以上たってからにしてくれねえか?
貴)三郎が成人するまでは頑張るよーw
一郎に髪の毛を拭いて貰って、俺は洋服を着る。
おさかなハーパンと、ぺんぎんTシャツ。
イメージは北極w シロクマTシャツと迷った。←
一郎に言わせれば「いい」とのこと。
可愛いとかじゃなくて、「いい」て何よ、「いい」て。
別にきわどい恰好をしてる訳じゃあないので、そのまま脱衣所を出て、二郎と三郎がいるキッチンへ向かう。
三郎)あ、A兄。
もう少しでお昼ご飯できますよw
おむらいすですw
おむらいすって言ってる三郎が可愛い。
何、おむらいす可愛い、語彙力死んじゃう。←
二郎)兄ちゃんの為に何作ろうかなーって思ってたら、兄ちゃんオムライス好きなの思い出してさ。
貴)うん、好きッ♡
二郎)だろー?w
得意げな二郎が見事なフライ返しをしてケチャップライスを作っているので、思わず拍手した。
うーん、大人になってるんだなあ。
そんなこんなで、できたケチャップライスを慣れた手つきで4人分の食器に盛った二郎がフライパンを置いた所で、三郎が卵を溶いておいたボウルを持つ前に俺はTシャツをくいっと捲る。
貴)見て見て、銃創ー♡
俺の予測では、腹にあるのが一番見やすいと思う。
二郎と三郎が固まった、三郎、お願いだからその溶き卵を入れてあるボウル落とさないでね、お兄ちゃん今両手Tシャツで塞がってる。
一郎が後ろから来て、状況を把握できない顔をしている。
キッチンで腹を見せている兄、そして固まっている弟たち、確かに理解はできなさそう。
俺も同じ状況なら、そんな顔をするだろう。
二郎)兄ちゃんっ!
兄ちゃん、兄ちゃんが兄ちゃんの腹に銃創が…っ!←
おい二郎、どっちの兄ちゃんだよ、兄ちゃん言いすぎ可愛い。
一郎)兄ちゃん、言葉足りない。
貴)ごめんw
ほんの2年前くらいの銃創だよw
一郎)そう言う事じゃない。
*
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作者名:紫音 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/shionn/
作成日時:2019年10月21日 1時