-俺と一郎- ページ2
一郎)あぁでも、無事でよかった…っ！
今までどこに…。
一郎が、肩を掴んで離してくれない、てゆーか、肩すっぽり一郎の手に埋まっちゃうんだけど、でかくね？
同じ男としては、成長しなかった俺の身長を呪う。
そして、一郎も成長しすぎだから呪う、縮んで、お願い。←
貴)あ〜、アメリカとかパラグアイとかニュージーランドとかドバイとかウクライナとかブラジルとかマダガスカルとか…？
でもちゃんと風呂入ってたから！(？)
一郎)飯は？
貴)…。
目を泳がす。
元々少食だったのと偏食だった所為もあり、日本を出てからまともな食事などしていない。
一郎)食え。
つか、家の中入れ。
一郎は有無を言わさない気迫で俺を家の中に入れる。
不用心だな、お兄ちゃん悲しいぞ！←
中に入った一郎は、真っ先にリビングの方にいるであろう人物に声をかけた。
一郎)二郎！
飯1人分追加で作ってくれ！ 大盛りで！
大盛りでって付け加えた！
貴)おい、そんなに食えねえって！
一郎)嫌でも食え！
なんなら、食わせてやる！
貴)おい、ガキじゃねえんだヤメロ！
一郎と、腕を掴み合ってぐぐぐ…と玄関で膠着状態に入る。
くっそ、力つええな、でも俺も負けないし？
俺頑張ったし！(？)
一郎)言う事聞きやがれ！
貴)兄に向かって言う事違くね？
一郎)おかえり！！！
貴)ただいま！！！
ってそうじゃねえよ！
ツッコミを入れたのがまずかった、腕の力が抜けて俺は見事に一郎の腕の中。
貴)おいやめろ、離せ、ネカフェに行きたい←
一郎)Σ家があんのに行こうとすんな！
あんまりにもしつこいので、むーっと頬を膨らませてから背伸びして渾身の力を振り絞って押し倒す。
玄関でこんな風に押し倒すの俺の趣味じゃないんだけどなー。
貴)いーちーろー？
俺を怒らせると、どうなるか忘れた訳じゃあねえよなー？
俺は一郎の上に馬乗りになり、指をパキポキ鳴らす。
一郎)くっそ、油断しちまった…。
貴)一郎の体の隅々まで俺は知ってんだぞ？
一緒に風呂入ったし、一緒に寝たもんなぁ？
お前の笑いのツボもぜーんぶ俺の手の中だ←
と言う事で、笑いのツボからくすぐってやって「ぶはっwww」と言う声を出させてから笑わせてやった。
一郎)やめっwwwおい、やめろw
兄ちゃん、ごめんww お、おれwwおれがわるwwwかったwwwwww
一郎が笑って、ひーひー言っていると、顔をのぞかせた二郎。
俺を見て、銅像のように固まった。
＊
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作者名：紫音
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/shionn/
作成日時：2019年10月21日 1時
