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幸せの在り方は人それぞれだが忘れちゃいけない幸せもある ページ32

「遅くなってすみません、Aです」

近藤さんの部屋の前でそう呼びかける

「おぉ!入れ入れ!」

近藤さんが元気な声で応えてくれたので中に入る

ホント何の話だろ…少しドキドキするな……

そんな私の緊張を知ってか知らずか近藤さんはさっそく話し始めた

「どうだA、仕事は慣れたか?」

「はい、皆も手伝ってくれますよ

色々大変な時もありますが…」

私は先程の惨事を思い出し遠い目をした

近藤さんはそんな私を見て色々察したようで

「A、トシと総悟の事は許してやってくれ

アイツらもわざとやってる訳じゃないんだ……

……多分…(ボソッ

…アイツら、なんだかんだでお前の事本当に大事に思ってるぞ、もちろん…俺もな

アイツらがここまで誰かを思うなんて滅多に無かったからな

お前は幸せ者だぞ」

シアワセ…者……

…そうだ、私は幸せ者だ

ここに来てから毎日がキラキラしてて贅沢になってしまっていた

今度…いや、後でお礼言っとかないとな…

「はい…私いま…とっても幸せです…

これも、近藤さんが私をここに置いてくれたからです

本当にありがとうございます」

私は頭を下げた

「うん、いい顔になったなA

アイツらが好くのも…分かるな…(ボソッ」

「あの、なんて…?」

「あ、いやいや何でもないぞ!

それじゃ本題に入ろう!」

ついに始まるお話に、近藤さんがなんて言ったのか気になっていた気持ちは綺麗さっぱり消えた

「話っていうのがな…来週の事なんだが「らいしュー?!」

思わず素っ頓狂な声が出てしまった…

だって…だってもっと昨日の事とかの話かと思ったんだもん!

ビックリするよそりゃ!

屋敷の中の人誰か私の声でビックリさせてたらごめんなさい!

「あ、えとすみません…続けて下さい」

「そ、そうか?じゃあ続けるぞ

来週の事なんだがな、少しここを空けることになったんだ

真選組総出で任務があってな

危険な任務だからA1人だけここに残して行くことになった

それでも…平気か?

一応万事屋には気にかけて貰うよう言うつもりだが…」

近藤さんが労わるような目で私を見る

この広いお屋敷に独りか…少し寂しいな…

でもここで不安にしてしまって任務を失敗するなんて事になったら申し訳が付かない

それに近藤さんのお願いを断りたくない

しっかりしないと…

「私の事は気にしないで任務に集中なさって下さい

大丈夫ですから!これを機に大掃除です!…エヘヘ」

上手く隠せたかな

私は笑顔を貼り付けた

人との距離感は適切にしないと血液の流れ方が偏ります→←習うより慣れろ。慣れるより逃げろ。



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作者名:*kuro* | 作成日時:2019年6月9日 23時

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