舌打ちをすると寿命が縮まるという話があるが、多分先に舌の方が早く縮まる。 ページ27
バシュッ……ドサッ…
そんな音が、通路に繰り返し響いている。その音源となっている土方は、着々と前進していた。
土方「チッ……弱ェやつばっかでムカつくな…」バシュッ
そう、土方は牢屋に挟まれた通路を歩いており、この牢屋のどれかにAがいると踏んでいた。が、売買する商品を捕まえておくには、警備の厳重さに欠けすぎている。ホントにここにAがいるのかと不安になってしまいそうだった。
土方「だからといって、ここでA探すのやめて、戻ってまた探してみたら、結局ここにいました、ってなると、今度こそ本気で総悟に殺されちまうな……」グサッ
責任もとる事になってるしな……そう呟くと、今度は大きな声で、
土方「おい、A!いたら返事しやがれ!俺だ!土方十四郎だ!」
と何度目かもわからない言葉を発する。そして、返事がないと、
「チッ……」
何度目かもわからない舌打ちを、する……
この男は、どれだけ舌を打ち続ければいいのだろう。
戻る頃には、舌の先が真っ平らになってしまっているかもしれない……。
しかし、このだだっ広い船の中には、探す場所は腐るほど残っている。そのため、そろそろ引き返して別の所へ探しに行こうとしたその時だった。土方は、思わず目を見開いた。
。
__________________牢の中に、長いクリーム色の髪を持ち、グッタリしている女の子が、確かにそこにいたのだった。
鏡を見ていると左右がだんだんわからなくなってくる。→←紹介された病院に行くと結構良くなる。
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作者名:*kuro* | 作成日時:2019年6月9日 23時