検索窓
今日:2 hit、昨日:10 hit、合計:76,452 hit

屯所 ページ2

青年「どういうことでさァ。」


青年はそう尋ねるが、少女はもう何も言わずに俯いてしまった。


青年「俺は、沖田総悟って言いまさァ。とりあえず、一緒に来なせェ。」


そう言って、少女の手を引き歩き出した。
なぜこの少女の事が気になったのか総悟自身分からなかった。

そして、少女も、なぜそのままついて行ったのか分からなかった。







少女が連れてこられたのは、真選組屯所だった。
すると、総悟は、適当に隊士を呼び、少女を風呂へ連れていくように言った。
隊士は、何故こんな所に女の子がいるのか動揺していたが、総悟のお願いなので、素直に連れていった。

その姿を見送ると、総悟は、廊下を進み出した。
そして、ある部屋の前で止まった。すると、雑にその戸を開け、中に入った。

そこには、タバコを吸いながら、大量の書類と睨めっこする黒髪の男がいた。


総悟「土方さん、話があるンでさァ。」


土方「おい総悟。ノックくらいしろっていつも言ってるだろ。」


が、総悟は、当たり前とでも言うように、土方の苦情を完全スルーして話を切り出した。


総悟「今日、見回り中に、道端に女の子見つけたんでさァ。蹲ってたから声をかけたら、『また、捨てられた。』って言ったんで、ほっとけなくて連れてきちまいやした。土方コノヤローさんはどう思いますかィ?」


土方「誰が土方コノヤローだ。
まぁ、まだ話も聞けてないからなんとも言えねえが……それで、ソイツとは一緒じゃねえのか?」


総悟「あァ、今風呂に入ってもらってまさァ。上がったら、近藤さんも交えて話しやしょうぜ。」


土方「そうだな。近藤さんには、俺から話があることを伝えておく。」


総悟「分かりやした。」


そう言って、そのまま部屋を後にしたのだった。









(そういえば、今日の総悟は大人しかったな…バズーカーも持たずに……まあ、それが普通なんだけどな。)

土方にそんなことを思われていたということを総悟は知らない。
無自覚であった。

自身と鏡と、そして____→←設定



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (32 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
51人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:*kuro* | 作成日時:2019年6月9日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。