繋がる糸 (ページ36)

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初出勤は気張らずにいきたいが、気張らなさすぎるのもいかがなものか。ページ36

その後、一行は他に捕まっていた人達を救出してまわり、船を出ることとなった。
Aは、久々に感情の起伏が激しかったせいか、疲れてしまい眠ってしまっていた。そして、今は総悟にお姫さま抱っこされている。

Aが眠ってから、銀時達には牢での事を話した。話の中でのAの変わりように驚いてはいたが、戻ってきた事に対する喜びが大きいようだ。

銀時「そいえば、土方くんがブチ切れたせいでそのままになってたけど、結局アイツが最後に言ってたのってなんだったのかねー？
土方くんのせいでそのままだったけど」

2回言った。

土方「その意味が聞けねぇようにしたのは、勝手に殺したテメーだろが！人の事言えねーんだよ、黙ってろ！」

銀時「ンだとー？！ニャロッ！！！」

総悟「アンタらうるさいでさァ。Aが起きちまいますぜィ」

銀土「「………」」

一瞬で黙った。

近藤「それにしても、本当になんだったんだろうな…無理に話さなくていいってAに言っちまったからなあ…何もなかったらいいんだが…」

神楽「きっと負け惜しみネ！銀ちゃんに、口先だけだったな～、なんて言ったのにその銀ちゃんに殺られちゃったから恥ずかしくてカッコつけたネ！ダッセ～！」

新八「そう…だといいんですけどね…」

銀時「まあ、何があろうが、また俺達でA護ればいいだけの話だろ。

だってよ、見てみろよ。この、

Aの天使のような寝顔を！！！」

皆がAの寝顔を覗き込む。そこには、総悟の腕の中でスヤスヤと寝息を立てながら幸せそうに眠るAの姿があった。

銀時「ってか沖田くん？さっきから思ってたけど、なにA独り占めしてくれてんのよ。俺に変われ！」

総悟「嫌でさァ。誰のおかげでA説得して今ここにAがいると思ってンでさァ。ねェ、土方さん。」

銀時「グッ……」

土方「そうだぞ、俺がコイツを説得したんだ。今回の頑張った大賞は俺だ。ってなわけで俺に代わりやがれ総悟！」

総悟「な、何言ってやがんでィ、土方まで！あっ………！」

Aは既に土方の腕の中だった。結局煩くしてしまったが、それでも起きる気配はない。余程疲れていたらしい。

土方「Aは、何があっても俺が護ってやる。」

船の泊まっていた海の水平線から、朝日が顔を出した。

初めてAと一緒に浴びる朝日にそう誓いながら、土方はAを抱く腕に力を込めて、しっかりとした足取りで我らが職場へと向かって行ったのだった。