【観音坂独歩】独歩との子育て日記 (ページ4)

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家事をしたり、夏歩と遊んだり、気づけば外は真っ暗で夕飯の時間になっていた

「夏歩ー、ご飯だよ」

離乳食を持って、夏歩専用の椅子とテーブルがセットになっているやつ(伝われ)に食器を置く

しかし、肝心の夏歩はプイッとそっぽを向いておもちゃに夢中のご様子。「夏歩～～」なんて笑みを浮かべて肩に手を置いた

「お母さんとご飯、食べよっか」

「やぁ！！」

パチンッと私の手を弾いて、部屋の奥に素早く逃げる夏歩

＿＿＿カーーンと、戦いを知らせるゴングが鳴り響いた

「夏歩ちゃーん、ご飯食べないとおっきくなれないんだよー？それでもいいのかな？」

「まんま、やぁ！！」

「ふっ、あくまでも自分の意思を貫く、という訳か……」

………なんて、ふざけてる場合じゃないの。毎日行われているこの戦い。今のところ私が全戦全勝だが、夏歩は諦めないらしい

そっちがその気にならば……

「ほいっ、と」

夏歩との距離を一気に詰めて、小さな体を持ち上げた。ジタバタと「やあ！！やあ！！」と腕の中でもがく夏歩をなだめながらも、椅子とテーブルがセットになっているやつ(伝わってて)に座らせた

「はいはい、あーん。その可愛いお口を開けてくださーい」

つんつん、とスプーンを持っていない方の手で柔らかいほっぺたをつつくけれど、心底嫌そうに顔を歪めただけだった

……ちっ、今日は頑固な日か

こうなれば、どっちが根負けして先に口を開ける、もしくは食べさせるのをやめるかという勝負になる

「大人しくあきらめて投降しなさーい。既に貴方の周りは包囲されていますよー」

「…………」

「夏歩ちゃん……私、貴女が夜お腹を空かせているのかと思うと、夜も眠れないの……」

「…………」

て、手強い……。もう無理矢理食べさせるしかないか…？

沈黙を決め込んでいる夏歩を見て、思案するけれど、これといって良い案が思い浮かばない

「夏歩、そっちがその気になら、私は…！」

「……おとーしゃ」

「え、」

「まま、めっ！おとーしゃ！！」

「………………ええええええー」