あのね42 ページ44
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顔洗って、朝ご飯をたべて、いつもなら経験できないゆったりとした朝。いや、昼?
リビングの椅子に座り、私達は向かい合ってお互いが沈黙していた。なぜかすごく緊張感漂う雰囲気になっていて、ゴクリ、と生唾を飲み込んだ音が独歩に聞こえていそうで
「あの、独歩からどうぞ?」
「いや、Aから……」
「いやいやいや、先に言ってください」
「え……俺のは、ちょっと」
なんて埒のあかない会話を繰り返していて、すごく気まずい。なんだ私達は、中学生か
さっきから妙にソワソワして辺りに視線を巡らせている独歩に諦めて、「じゃあ私から」と覚悟を決めた
感情をむき出しにして全てのことをはっきり言ってしまったら、嫌われてしまうかもしれない。そんな不安を押し殺して、口を開いた
「____独歩。私ね、改めて考えてみたんだ。麻天狼のことについて
………独歩のラップ、聞いたよ。いつもとは全然雰囲気が違って、まるで別人みたいだった。独歩のことを応援している人がたくさんいるのも、この数日ですごく分かったし、「私の独歩はすごいでしょ」って得意な気分にもなった
でもね、それ以上に独歩が私から離れていくみたいですっごく怖かった。私の知らない独歩を知ってる皆が羨ましくも、憎くもあった。
テリトリーバトルのときのことが記録されてるDVDも見たよ
私はテリトリーバトルって、あんなに激しいのもだって知らなかった。血だらけで頑張っている独歩を見て、私すっごく苦しくなったの。知ってる?自分の好きな人が傷つくのって、自分が傷つくことよりずっと痛いし悲しいんだよ。私はあんなに苦しんでる独歩は見たくないの
でもね、同時にすっごく嬉しくもなった。
優勝が決まったとき、独歩のあんな輝いた笑顔を見たのは初めてだった。
先生と一二三さんと肩を叩き合って、涙を浮かべて本当に嬉しそうに笑ってる独歩を見たら、なんだか全部馬鹿らしくなっちゃって。
あぁ、独歩はきっと二人のことを本当に大切に思っていて、独歩なりの信念を持って頑張ってるんだろうな、って思えた
…………回りくどいことしちゃった。
えっと、つまり私は独歩のことを全力で応援するよ!って話。
………でもその変わり、DOPPOのことたくさん教えてね。私独歩の彼女なんだから、独歩のことは私が一番知ってるって胸を張って言いたい
え?嫉妬?……うるさい
ん、それだけかって?
…………待って、話したいことがもう一個あるんだ
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ゆの@ヒプマイ - amroさん» 応援のお言葉ほんと嬉しいです!拙いながらも小説の世界に読者さんを引きずり込めたみたいでよかった……。最後まで読んでくださり、ありがとうございました! (2019年1月13日 14時) (レス) id: 6eb8088052 (このIDを非表示/違反報告)
ゆの@ヒプマイ - 新田(仮)さん» うわぁ〜!もったいないお言葉ありがとうございます!!私も書いていて美味しかった……笑笑。最後まで読んでくださり、ありがとうございました! (2019年1月13日 14時) (レス) id: 6eb8088052 (このIDを非表示/違反報告)
ゆの@ヒプマイ - めぐみんさん» 終わり方自信なかったので、そんな風に言っていただけて光栄の極みです!最後まで読んでくださりありがとうございましたm(_ _)m (2019年1月13日 14時) (レス) id: 6eb8088052 (このIDを非表示/違反報告)
amro(プロフ) - 初めまして、コメント失礼致します。小説最後まで読みました。独歩と主ちゃんの関係が最高で中々素直になれない2人を無意識に応援しながら読んでました。これからも応援しています。 (2019年1月13日 11時) (レス) id: 18748080be (このIDを非表示/違反報告)
新田(仮) - んんんんんん()ラストめちゃよかったです…… 夢主たそのお母さんとの関係とか、夢主たそとどっぽっぽの不器用なかんじとか……めちゃ美味しかったですありがとうございました() お疲れ様でしたァァァァッッ(´ω`*) (2019年1月13日 8時) (レス) id: c6b51169dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆの@ヒプマイ | 作成日時:2018年12月8日 13時