あのね38 ページ40
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「え、なんですかコレ……」
ちょっと引いたトーンである私の声に苦笑を零しながらも、一郎さんが答えた
「んまぁ、俺たちには結構ファンとかがいてな……たくさんあるぜ?こういうの」
「恥ずかしいよなぁ…こういうのが町中にあるんだから」
「……まぁ、応援してくれるのは嬉しいんですけど」
上から一郎さん、二郎くん、三郎くんの反応。私はパチパチ睫毛を上下させながらも、ソレから目をはなせないでいた
ババーン!!と、でっかい独步のパネルがアニ◯メイトに飾ってある。最近全然行ってなかったから知らなかったけど、まさかこんなに人気なの?
「中行ってみるか……」
そう呟いた一郎さん、そして二郎くんと三郎くんまでもが眼鏡と帽子を着用していた。な、なるほど……ファンが多く居るここでは変装は必須というわけか
ちょっとドキドキしながらも、店内に入る……と同時にまたびっくりしてしまう
「うっわ!!なんじゃこりゃ!!」
「Aさん……!静かに」
「あ、はいすみません」
十三歳年下の男の子に、注意されながらも店内をごそごそと物色する
「こ、これは先生のTシャツ……!?!?一二三さんのバスタオルまである……うわ、なにこの独步のポスター!!でか!!」
「……ちょっとは黙れないんですか?」
「あい」
そのあともいろいろ見て回って、お店を出たときには私はすっかり疲れ切っていた
「……………はぁ」
……なんか、こうしてみると独歩と私は全く別世界の人間というか、独步が私とは全然違う道を歩いていて、なんというか、悲しい
だって、独步にはたくさんの若い女の子のファンがいて、もしかしたらすっごくモテてるのかもしんない。さ、差し入れとか、はっ!もしかして、私のことなんか興味無かったりして……そりゃそうだ。若い女の子に比べたら私なんてたババアだしもう独步は私に女を感じていないのかもしれな
「____さん、Aさん!!」
「のわぁ!!」
負のループに陥っていた私の意識が十四歳のかわいい声によって目覚めた。二郎くんと一郎さんも、心配そうにこちらを見ている
「大丈夫かよ?」
「なんか目が死んでましたよ」
あぁ、なんで二人とももうすぐアラサーのババアにこんなに優しくしてくれるのかしら?優しいからか、うんそうだ
「あ、大丈夫大丈夫!今日はありがとね…私もう帰ります」
「……え、ちょ」
フラフラと、三人の制止の声を背に駅へと歩き出した
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ゆの@ヒプマイ - amroさん» 応援のお言葉ほんと嬉しいです!拙いながらも小説の世界に読者さんを引きずり込めたみたいでよかった……。最後まで読んでくださり、ありがとうございました! (2019年1月13日 14時) (レス) id: 6eb8088052 (このIDを非表示/違反報告)
ゆの@ヒプマイ - 新田(仮)さん» うわぁ〜!もったいないお言葉ありがとうございます!!私も書いていて美味しかった……笑笑。最後まで読んでくださり、ありがとうございました! (2019年1月13日 14時) (レス) id: 6eb8088052 (このIDを非表示/違反報告)
ゆの@ヒプマイ - めぐみんさん» 終わり方自信なかったので、そんな風に言っていただけて光栄の極みです!最後まで読んでくださりありがとうございましたm(_ _)m (2019年1月13日 14時) (レス) id: 6eb8088052 (このIDを非表示/違反報告)
amro(プロフ) - 初めまして、コメント失礼致します。小説最後まで読みました。独歩と主ちゃんの関係が最高で中々素直になれない2人を無意識に応援しながら読んでました。これからも応援しています。 (2019年1月13日 11時) (レス) id: 18748080be (このIDを非表示/違反報告)
新田(仮) - んんんんんん()ラストめちゃよかったです…… 夢主たそのお母さんとの関係とか、夢主たそとどっぽっぽの不器用なかんじとか……めちゃ美味しかったですありがとうございました() お疲れ様でしたァァァァッッ(´ω`*) (2019年1月13日 8時) (レス) id: c6b51169dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆの@ヒプマイ | 作成日時:2018年12月8日 13時