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あのね22 ページ24

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屋上の、フェンスを乗り越える。


ここでしか感じられない空気をスーッと肺に送って、ここでしか見られない景色を堪能する。___はず、だったんだけど



「ちょっ……な、何してんだ!!」



焦ったような、男の人の声が聞こえた。振り向くと、赤毛の三年生の先輩と思われる人がいた……あれ、なんか見たことがあるような?


何だろう、思い出せないなー。とボーッと彼を見つめると、ズンズン近づいてきてグイッと腕を掴まれた。



「あぶないってば……!!」

「あぁ、そうですね。すみません」



すんなりとフェンスを越え、ちゃんとした地面に立つ私を、訝しげに見つめてくる。やっぱり、何処かで見たことがある気がする。そのフワフワとした癖毛とか、長い前髪に埋もれながらも時折のぞく綺麗なグラデーションの瞳とか



「……どっかであったことあるっけなー?」

「は?」



しまった、思った事がそのまま声に出ていた。何でも無いです。と笑顔で返すと、またもや怪しむような目で見られる



「飛び降りる気じゃないよね……?」

「はい、勿論。景色を見ていただけです」



先程と同じ笑顔でそう言うと、心底不快だ。みたいな表情をされる。……なんですか、そんなに不細工でした?



「もう止めた方が良いよ。それ。もし落ちたらどうすんの」

「…………はーい、分かりました」



口では分かりました。なんて言いながらも、心の中では誰が止めるもんか、と反抗的な態度をとってみる。まぁ、私が本当に止めるかどうか何て、この人には関係ないだろう。きっとこの人も建前はこう言ってるだけで、本当はどうでも良いんだろうから


捻くれたことを考えて、先輩の方に目線を向けると、さっきまで先輩が座っていた所にはお弁当が置いてあった



「………ぼっち弁ですか」

「るさい、君だってそうだろ」



足下に置いてあった、お弁当が入った袋をみて、そう判断したのだろうか。なんにせよその推測は当たっている。そうです、わたしもぼっち弁です



「………隣、いいです?」

「別に、いいけど」



特に意味はなかったけど、何となく、先輩の隣に座ってお弁当を食べた。


会話も特に交わして無かったと思う。話題なんてないし、別に喋ろうとも思ってなかった




名前もなにも知らないのに、肩を寄せてお弁当を食べた。それが捻くれていた私と、まだそれほどネガティブじゃない独歩の出会いだった

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設定タグ:ヒプノシスマイク , 観音坂独歩 , ヒプマイ   
作品ジャンル:恋愛
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ゆの@ヒプマイ - amroさん» 応援のお言葉ほんと嬉しいです!拙いながらも小説の世界に読者さんを引きずり込めたみたいでよかった……。最後まで読んでくださり、ありがとうございました! (2019年1月13日 14時) (レス) id: 6eb8088052 (このIDを非表示/違反報告)
ゆの@ヒプマイ - 新田(仮)さん» うわぁ〜!もったいないお言葉ありがとうございます!!私も書いていて美味しかった……笑笑。最後まで読んでくださり、ありがとうございました! (2019年1月13日 14時) (レス) id: 6eb8088052 (このIDを非表示/違反報告)
ゆの@ヒプマイ - めぐみんさん» 終わり方自信なかったので、そんな風に言っていただけて光栄の極みです!最後まで読んでくださりありがとうございましたm(_ _)m (2019年1月13日 14時) (レス) id: 6eb8088052 (このIDを非表示/違反報告)
amro(プロフ) - 初めまして、コメント失礼致します。小説最後まで読みました。独歩と主ちゃんの関係が最高で中々素直になれない2人を無意識に応援しながら読んでました。これからも応援しています。 (2019年1月13日 11時) (レス) id: 18748080be (このIDを非表示/違反報告)
新田(仮) - んんんんんん()ラストめちゃよかったです…… 夢主たそのお母さんとの関係とか、夢主たそとどっぽっぽの不器用なかんじとか……めちゃ美味しかったですありがとうございました() お疲れ様でしたァァァァッッ(´ω`*) (2019年1月13日 8時) (レス) id: c6b51169dc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆの@ヒプマイ | 作成日時:2018年12月8日 13時

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