日常その6 ページ7
『お名前は?』
「A Aです!」
「ご職業は?」
『漫画家です!』
「年齢は?」
『26です!』
「どうして此処に?」
『喫煙者の描き方知りたくて…』
漫画家ならそんくらい想像して描けって?
それな?
誰だよ模写に頼ってるやつ。
「なるほど…」
『私、不審者やないです。ただの漫画家の関西人です。』
「行動がおかしいですがね…」
『う゛…』
何も言い返せずに言葉に詰まっているとクスッと笑われた。なんなんだこの警官。
『ハッ、てかマットリって左馬刻か』
「……左馬刻と知り合いなんですか?」
『あぁ…まぁ…昔に少しだけ…』
簓と一緒に上京して、偶に左馬刻とも遊んでたっけな…あの人こそよく煙草吸うてたわ…
「不思議な縁ですね。左馬刻なら彼処に…って来た。」
「銃兎ォ、遅ぇんだよ__ってア゛?Aじゃねぇか。」
『お、おぉ左馬刻…!そのまま動かないで!』
煙草を吸っていた左馬刻をじっとさせて観察する。
「お、お前…相変わらずヤベェ奴だな。」
『知ってるからじっとしてて。』
タブレットを手にして堂々と左馬刻を描いていく私に引きながらも動かないでいてくれる左馬刻は優しい。
『うっし!完成〜!』
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作者名:黒綺 | 作成日時:2022年11月3日 23時