日常その33 ページ38
『長ったらしくなってもうたかな?要するに、そこら辺の会社より自分が成りたい自分になれそうやなって、幸せに生きれそうやなって思って、漫画家になった。かな。』
「素敵です……!ありがとうございます!」
『ふふ、おおきに………あれ、私いつから関西弁!?』
__ふはは!w
いつの間にか口調が戻ってしまっていた事に気付き驚くと周りから笑いが起きる。
あはは…楽しそうだから無問題……かな…
__数十分後
『ありがとうございました。』
学年の主任の方にお礼を言って学校を出る。もう生徒の子達も下校している。
「Aさん!!」
『ん?さっきの女の子やん!どした?』
私はもう関西弁を隠すことを諦めた。
「ぇと、さっきの話!自分の成りたい自分って話!」
『あぁ、質問のやね。』
「はい!私、自分らしさっていうのがイマイチわからなくて、ずっと悩んでたんです。」
「でも、Aさんを見てると、自分の"素"でしかない幸せそうな感じがすっごくわかって、これが自分らしさか…ってわかったんです。」
『そか?おおきに。』
「なので…えっと…本当に、ありがとうございました。」
『いいえ。お礼を言うのはこっちかも知れへんな。こんな機械あらへんもん。』
ニコッと笑って見せると、女の子は嬉しそうにして、もう一度お辞儀をして帰って行った。
礼儀正しい子やなぁ……
「あ、居た。A〜。」
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作者名:黒綺 | 作成日時:2022年11月3日 23時