一方その頃__ ページ11
〜躑躅森 盧笙、オオサカにて〜
「帰ったでーA…って居らんのか。」
急に来ては住み着いてきやがったAの存在がいつの間にか定着していたことに気付く。
____。
「居ないとホンマに静かやな……」
明るさとポジティブが取り柄と言っていたA。それは間違っていなかったらしい。
今にもドタドタと寝室から出てきて上手く描けた絵だとか依頼だとかを見せつけてきそうな感じがしたけど、この家には今は俺しか居ない。
「寂しい…んかな。」
つい最近まで1人やったのに?なんで寂しくなんねん。いやでも、一緒に住んでなくても小さい頃から一緒には居ったな。
言うて毎日会ってたわけやあらへんやん!?
「あ゛ぁ〜!てかA、変な奴に絡まれてへんよな!?」
ナンパされとったり、いや、彼奴のことだ。酒飲み過ぎて__
酔っ払うと彼奴テンション可笑しくなるからな。
__いや元からなんやけど。
「寂しいし心配やし…早く帰ってきてやぁぁ…」
〜A A〜
『ヘックシ!くしゃみ出たんだが…』
こりゃぁ誰かが私の噂をしているな。
どんな噂だ。当ててみせよう←
"Aちゃん可愛い〜!天使〜!"
"さすが美少女!"
"私もモデルにして〜!"
きっとこうだ!こうに違いない!
ふっふっふー、
私の可愛さと言ったら世界一だからなっ!
『……虚し。』
言ってて虚しく、寂しくなったのでホテルに戻って寝た。
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作者名:黒綺 | 作成日時:2022年11月3日 23時