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21時間目 ページ23

「あぁ…もう。最悪」



理科の回答用紙を手に、項垂れる私と

その紙を見て、口元を手の甲で抑える、上谷くん。

そして、呆れた様に笑う先生。


意外なメンツが揃っている理科準備室では、

分厚い雲に覆われる空と違って

わいわいとしていて、晴天の様だった。



「その点数、いいと思う」


「は?バカにしてるよね?」



ふはっ、と笑う上谷くんを軽く睨んで

机に突っ伏しながら外を見る。


バカにされるし。

雨、降りそうだし。


そんなことを思って

半ば、八つ当たりの様に口を開いた。



「…ってかさ、なんで上谷くんいるの?」



軽く目を細めて見つめると、
上谷くんは口元を緩ませながら鞄の中を漁る。



「実は俺も、理科の点数悪くってさぁ…」



そう言いながら机の上に出してきたのは

92点の理科のテスト。



「はぁ!?これの何処が悪いのっ?」



テストの紙を、指でとんとんしながら
ぎゃあぎゃあ、文句言っていると

今まで、黙っていた先生が口を開いた。



「あぁもう、ウルサイ。仕事してるからちょっと出てって」



何かをはらうように、手を振る先生。

それでも動かない私たちの背中を、ぐいぐい押して

強制的に退場させられてしまった。



「…帰ろ」



私は、身体に何か分からない怠さを背負いながら

昇降口に向かった。


この、重い感じは多分

空を覆う雲のせいだろう。









______________


お待たせしましたっ!

これからも、更新できるときにしていきたいと思います。

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透空(プロフ) - ミクさん» 本当ですか!?嬉しいです! (2020年7月15日 0時) (レス) id: 0ba7269771 (このIDを非表示/違反報告)
透空(プロフ) - 雪華さん» ありがとうございます!頑張ります!! (2020年7月15日 0時) (レス) id: 0ba7269771 (このIDを非表示/違反報告)
ミク(プロフ) - キュン死する (2020年5月23日 15時) (レス) id: 1e828f9e08 (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - 読んでてすっごいキュンキュンしました!更新頑張って下さい! (2020年4月28日 13時) (レス) id: c2d0832e50 (このIDを非表示/違反報告)
透空(プロフ) - カルリさん» ありがとうございますっ。もっと素敵になれるよう頑張ります!笑 (2020年4月2日 14時) (レス) id: eb1312b7ac (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:透空 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年2月23日 19時

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