ひまわり (ページ5)

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「Aちゃん。
事務所にいるから……何かあったら呼んで？」

夕食前のピークを過ぎたコンビニは、のんびりモードに突入し、店長は事務仕事をするから…と、バックヤードへ。

オフィス街の一画にあるこのお店は、客層が落ち着いていて……正直治安がいい。

バイトを始めて１年以上が経つけど、深夜に働いていても、怖い思いをしたことは１度もない。

そろそろ彼が来るかも……という時間だし、いろいろ顔に出たりするかもしれないから、1人で助かる。

毎日来るわけでもないし、特別会話するわけでもないんだけど…

なんか勝手に期待してソワソワしてしちゃうんだよね……。

『いらっしゃいませ、こんばんは〜』

自動ドアが開く音に反射的に声を出して顔を上げるけど…

………違った。

少しがっかりした後、その人の後ろから現れた〝ひまわり君〟

…やった……来た…。
しかも、今夜はマスクをしてないサービスデイ。

『いらっしゃいませ〜』

平静を装って挨拶して、こっそりチラ見。

今夜は１人で入ってきて、少しウロウロした後でサラダとヨーグルトを手にレジ前に立った。