ひまわり (ページ24)

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「ゴメンな？一緒にタクシーに乗せてあげれんくて……」

苦笑いで拝まれたけど、理由はしっかり知らされてたから…。

『全然大丈夫です！ファンの皆さんを悲しませるわけにはいかないですし……他にも…ねぇ？』

「ねぇ言うな！年上やで？」

いつものように返してくれて笑っていたら、片寄さんの前に座ってた強面の男性が笑い出す。

「もぉ………龍友くん、笑い過ぎっす」

「ごめん、ごめん。
涼太が珍しく女の子呼んでいいかって言うから驚いたんやけど……随分お兄さんぶってるやん？」

「なんすか…それ…」

龍友くんと呼ばれた男性に言われ、拗ねたように口を尖らす片寄さんは弟感丸出しだ。

「どうも〜。涼太の相方やらせてもろてます〜。
数原龍友でぇす！」

『はじめまして。小林Aです……』

手を差し出した数原さんと握手して、私も自己紹介。

「ほんま、珍しいな……。
涼太が女の子の友だちって……何してる子？」

飲み物を頼んでくれて、もう一度…と乾杯した後で数原さんが不思議そうな顔で私を見る。

片寄さんは普段、お酒の席に友だちや後輩すら誘わないらしい。