Someday My Prince Will Come（15） (ページ46)

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「俺の………って、結婚してるわけじゃないし……
彼女は物じゃないよね？」

杉下さんも涼太くん同様……目は笑ってない。

「まぁそうですね……法的にしばってるわけじゃないし……」

「だったら…」

涼太くんの話を遮るように杉下さんが口をはさむけど、

「なんか勘違いしてません？」

ってかなり冷たい鋭い声。

驚いた私に「大丈夫やで？」って手を優しく頭にぽんとのせた後、余裕の笑顔で半歩前に出て背中に隠してくれる。

「選ぶの……Aですよ？
一緒にいたい人を選ぶのは……俺でもあなたでもなく、Aです。

ちなみに……俺しか見えなくなるくらいに愛してるんで…Aの心に、あなたが入る余裕なんて１ミリもないですよ？…なぁ？」

振り返って微笑む涼太くんが眩し過ぎて………
背中にくっついて無言でウンウン頷くと

周りからピュ〜！って指先が鳴り、大きな拍手と一緒に

「いいぞ王子！！」

ってあちこちから聞こえる。

「あざ〜っす！」

右手をあげて応える涼太くんは、首まで赤くなってる。

「……めっちゃ恥ずい………」

ボソッと呟いた声は、たぶん私にしか聞こえない。
だって、外野はすごい盛り上がりだから。

「そういうことなんで………」

まだまだ顔は赤いけど、杉下さんにハッキリそう言うと

「Aから……何かありますか？」

って私を振り返って手を握った。