心のままに 12 (ページ32)

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「明日……始発で帰るんやけど………

一緒に帰ってくれる？」

『え……始発………？』

数時間のために来てくれたの…？

「朝早いし…後で帰って来るか………

イヤ、ダメだ。

一緒に帰ってください……」

大きな体を小さくしながら頭を下げるから

『ん……。わかった』

って笑顔で返すと、

ちょっと拗ねたように笑ってた。

それから二人でご両親に

「心配かけました……」

って挨拶。

涼太はお母さんに絞られて、また小さくなった。

「風呂、入るね〜」って歩いてく涼太の後ろ姿に、

「お布団出しとく？」って声をかけるお母さん。

涼太は「いら〜ん」って言って消えて………

「ん？あの子、いらんって言った？」

って私とお父さんを交互に見た。

「Aちゃんと一緒に寝るつもりやない？」

って苦笑するお父さんと

ただ赤くなる私と……。

「ここはあえて、わたし達のどっちかと寝るって事ですすめてみる？」

なんて冗談言って

「どんな反応するやろなぁ〜」

って楽しそうなご両親。

「今度来る時は、僕ともデートしよな？」

ってお父さんに言ってもらい、

ぜひって言ってたら、涼太がお風呂から出てきて

「あ……涼太、どっち？」

って。

「ん？どっちって？」

「お母さんと寝るか、お父さんと寝るか………」

「は？」

「布団、いらんって言うたやん？」

ニヤニヤするお母さんと、

もう、我慢できずに吹き出すお父さん。