心のままに 12 (ページ23)

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『急にすみません……』

って頭を下げると

「早く入り？外、寒かったやろ？」

って。

お父さんも仕事から帰って来ていて

「よく来たね」

って優しい笑顔で迎えてくれた。

「ご飯は食べた？」

『あ…はい。

新幹線の中で……』

そう言うと、

「じゃ、お茶にしよ？」

って微笑んでから、

「涼太の部屋、使ってな？

荷物置いといで？」

って。

年明けに涼太と二人で来た時に泊めてもらった

涼太の部屋へ入ると、

今日は一組だけ布団が置いてあって……。

当たり前だけど、

ひとりなんだな……って…。

荷物を置いて、リビングに戻ろうとしたら

ドアがノックされ、

「入っていい？」

ってお母さんの声。

どうぞと声をかけてドアを開けると

「涼太は……ここにいること知ってるん？」

って……。

『知らせずに来てます』

って答えると、

「聞いていい？

浮気……や…ないよね？」

って真顔になるお母さんに

浮気じゃないって伝えると、

「良かった……。

浮気やったら、勘当せないかんとこなやったわ」

って安心したように言った。

「お父さんが、あいつ、浮気でもしたのか！？って

心配してて……自分で聞けばいいのにね？」

ってクスクス笑い、

「どちらにせよ……家出させちゃったんだから……

お説教やね？」

って。