心のままに 12 (ページ30)

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面倒な女になりたくなかったし

重たいって思われたくなかったし………

何よりも、私自身が私のことを

重たくて面倒だと思ったから…

言えなかったんだ。

言わなかった私と

それに甘えてた涼太。

涼太だけ責める事なんて……

ホントはできないことくらい、私にもわかってる。

ホント、かわい気の欠片も

素直さもないな……私。

すっかりシュンってして、

視線を落とす涼太に

『明日には………帰る予定だったんだよ？』

って私が言うと、

「え？だって………

しばらく家で預かるからって母さんが……」

って。

『朝の電話？』

「うん。

…え？知ってたの？」

『朝、電話きたのは聞いた……

……メッセージ読んで欲しいってお願いされたことも………』

それから、最初に来たときから、明日には、帰るって伝えてたことを話すと

「やられた…」って肩を落としたけど

「まぁ……ここにいるってわかった時点で、

江上くんにスケジュール調整頼んだけどな……」

って。

「ゆきちゃんからはひと晩で帰したって言われたのに帰って来ないし…

メッセージも未読のままやし……」

滝下さんに連絡して、千秋にも来てないか確認したらしい。

「やっと電話がつながったと思ったら、

母さんが出て、反省しろって言われるし……」

反省なら、一生分くらいしたわ……って項垂れて……

「とにかく直接会って謝って……

ひと晩中でも頭下げ続ける覚悟で来たんだ」

って。