目が覚めたらauが居た件につきまして。2

気分上々なインクと不機嫌なホラー ページ28

A「えっと、インクはね、さっきまでホラーに説教をしてたよ。」





イ「、、あっ、そうだった、すっかり忘れちゃってた！Aちゃん、ありがとね。」





”説教をしてた“で伝わるかは疑問だったが、本人にも自覚はあったみたいで、すぐに伝わった。





イ「でも、ホラーは今回はなんにもしてないし、いっか！僕はそれよりもAちゃんにまた会えたのが嬉しいし！ねぇAちゃん、僕達がまた会えたのってさ、凄い奇跡なんだよ！」





インクは、話しながら私と距離をぐんぐん詰めてくる。





イ「auの世界って、星の数ほど多いんだよ。だからAちゃんがあの後どこに行ったか検討つかなくてさ。とりあえず片っ端から探し始めようと思ったんだけど、仕事もあったし、手が回らなくて。だからこんなすぐにAちゃんを見つけられて、ホントラッキー！」





最終的に、インクは私の左手を両手でぎゅっと掴んで、自分の胸前まで持っていった。


異様に力が強いのは私の気のせいだろうか。痛くないけど。





A「うん、私もインクとまた会えて嬉しいな。なんせあんな物騒な人達に目つけられて、もう一貫の終わりかと思ったもん。」






ホ「おい、ちょっと待て。また俺が置いてかれてるぞ。お前ら、そんな仲良かったのか？」





ホラーが、不貞腐れた様に間に割って入ってきた。





さっきまで後ろにいたのに、いつの間にか私の右隣にいる。距離が近い。




自分が会話に入れてもらえないからなのか、私がインクと話してるのが気に食わないのか。あっ、これは自惚れすぎかな。





A「私はインクと仲いいよ。最初に会った時、インク、凄い良くしてくれたし。」



私がそう言うと、ホラーはますます不機嫌な顔をした。何がいけなかったのだろう。




一方、インクは満更でも無さそうだ。





ホ「そうかよ、、ってかインク、お前いい加減Aの手離せよ。A、嫌がってるだろ。」




いや、誰がどう見ても私全然嫌がってないんだけどな。流石にこの嘘信じる人は＿＿＿＿





イ「ええっ、嫌がってた！？ごめんね、Aちゃん！」




どうしてこの骨はこんな分かりやすい嘘を信じてしまうのだろうか。





A「いや、別に私は嫌って訳じゃ＿＿＿＿ああ、いや、うん、物凄く嫌だった。物凄く。」






嫌って訳じゃない、と言おうとした瞬間に、隣にいるホラーから凄まじい殺気を感じ取ったので、嫌だと言わざるを得なくなった。

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