目が覚めたらauが居た件につきまして。2

押しに弱い？ ページ24

ホ「そ、、そうかよ、、」



ホラーは分かりやすい照れ隠しとして、塞がれていない方の左手で、灰色のファーがついたフードを顔がすっぽり隠れるくらい被った。


A「あ、顔隠すのは駄目。私、大事な事言う時は必ず相手の目見て言うって決めてるから。
だからさ、フード外してくれないかな？」


こればかりは聞けないお願いらしい。
全く聞く耳持たずで、口も開かず。相変わらずフードを限界まで被ったままだ。


A「ん〜、ホラー、どうしてものお願いなんだよ。私、これだけはどうしても譲れないからさ。駄目かな？」


私がそう何回も粘り強くお願いすると、やっとホラーが口を開いてくれた。

私の謎の根気強さはこういう時に役立つものである。


ホ「う、分かったよ、で、でもちょっと待て、まだ心の準備が、、」



そこまでは聞こえたが、その後は小声でボソボソなにか喋っていてよく聞こえなかった。

まあ、十中八九恥ずかしさが原因だろう。




あれ？もしかしてホラーって、、










押しに弱い？

本人は気付いてなさそうだけど、絶対そうだ。それを知ったからって、その弱みを使ってこき使ってやろう、って訳ではないけど。私はそこまで性格が悪くないと信じたい。


A「そこまで緊張しなくていいよ。壮大なプロポーズをするって訳でも無いんだからね。」

とりあえず、今はホラーの緊張を取り除く事が第一だ。

ただ目を見てありがとう、と伝えるだけなんだけど、なんでここまで恥ずかしがるのか私には分からない。

恋をすれば理解できる日が訪れるのだろうか？

ホ「う、えっと、もう大丈夫、、だ。」

A「その割には結構緊張してるみたいだけど、、まあ、大丈夫ならフードを外して。よく顔が見れないから。」

ホ「あ、いや、やっぱり自分でやるのは、」

A「嫌なんだったら私が外してあげる。」

私は、ホラーの手を離し、後ろにいるホラーの方へ近付いた。



そして、そのまま両腕でホラーの大きいフードを外した。



理解が追いつかなかったのか拒む気がなかったのか分からないが、ホラーは案外フードを取るのを拒否しなかった。


私がフードを取った時に見たホラーの顔は、未だに頬を赤く、それも私が見た時より一層赤くしていた。


A「ちょっと、なんでそんなに恥ずかしがってるの。たださ＿＿＿ありがとうって言いたかっただけだよ。」








私がそう言うと、何故かホラーの顔はまたぶわあっと赤くなった。

それは反則→←本当だよ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す