目が覚めたらauが居た件につきまして。2

気の抜けた理由 ページ19

A「ああ、それは簡単ですよ。ここの世界のタコスを食べて見たかったからです。そうでないと、私達、わざわざここに居ませんし。」

ハニ「は？、、たったそれだけ？オレはてっきりソイツがまたオレらの世界を荒らしに来たのかと、、」

ハニーさんは顎でホラーをくいっと指して、気の抜けた喋り方で言った。
まあ、そうもなるよね。だって、ハニーさんからしたら因縁の相手だろうし。

A「その気持も充分分かります。でも、それだったらわざわざここに顔出さないと思いますよ。だって、それって自分は悪い人だから倒して下さい、って言ってるのとおんなじじゃないですか。」

それを言った途端、私の右隣にいるホラーの顔が妙に焦っていた。
あー、これ絶対、自分からわざわざここに顔出したんだろうな。

ハニーさんもそれに気付いたのか、少しホラーをからかっている様な口ぶりで話した。

ハニ「へへ、そうかもな。そんな間抜けな事する輩なんて早々いないはずだ。とんだ大馬鹿者じゃなけりゃあな？」

ハニーさんが意味ありげにホラーを小馬鹿にしたように見つめるので、ホラーはますます居心地悪そうに顔をしかめていた。
反応が面白いからもう少しからかいたいところだけど、今はそれよりタコスを買わなきゃ。

ハニ「さ、そんな事よりアンタら、タコス買うんでしょ？今回はちゃーんと払ってくれるんだろうな？」

まさかこの世界を荒らすだけじゃなくて万引きまでするとは、、流石、闇au。

A「大丈夫ですよ、私がきちんと払うように言いつけておいたので。」

ハニ「本当かなぁ、ソイツは言うだけじゃ＿＿＿」

ホ「、、はい、これで充分だろ。」

ホラーがちゃんとお金を払うという行為が、ハニーさんにとってあり得ない事らしかった。
ハニーさんの顔つきがそれを物語っている。普段どんだけお金払ってないの。

ハニ「＿＿はは、マジか？こりゃ驚いた。どうも、100コイン２枚で、、うん、丁度足りてるな。」

え？コイン？あれ、そっか。日本が舞台がじゃないもんね。でも、紙幣とか使わずにコインだけなんだ。通貨も一般的なドルとかポンドとかじゃないし。なんでなんだろう？

ハニ「はい、タコス2つ、どうぞ。熱いから気をつけな。」

私とホラーは、ハニーさんにタコスを1つずつ手渡された。あ、本当だ。ちょっと熱い。

ホ「っ、あっづぅ！」

ホラーの方はタコスがとても熱かったようで、危うく手から落としかけていた。
だから気をつけてって注意されてたのに。

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