【第18話】 ページ21
ジ「あれ、さとちゃん説明してへんの?」
さ「あんまり話し声出すとバレるかもだろ?」
あーね、と、確か…ジェル君、だったか。
オレンジがかった髪の、自己紹介では確かジェルと名乗っていた青年が納得したように笑った。
な「あー、じゃあこれから状況説明しなきゃだね。」
紫がかった髪の人…この人は確かななもりって言ってた気がする。
ななもり君はそう言うと、コツコツと足音を響かせながら、こちらに向かってきた。
な「これから時間ある?」
ななもり君は可愛らしく首を傾げながら私に問掛ける。
「え?あ、ある、けど……。」
別に私の家は門限は決まってないし、連絡を入れれば多分帰りが何時になっても大丈夫なはずだ。
私はそう思い、ななもり君に言葉を返す。
ななもり君は満足そうにうんうん、と頷くと、
な「じゃあ今から俺達のアジトまで一緒に来てくれない?」
と、涼しい顔をして言った。
「アジト?」
なんのアジトだろう。そもそもこの人達のアジトって何?
なんていう疑問が、私の頭の中を駆け巡った。
詳しい話は後でちゃんと話すから、とさとみ君には言われたものの、やっぱり気になってしまうものは仕方ない。
莉「そう、アジト!…って言っても、俺達の家だけどね。」
にひひ、と可愛らしくて無邪気な笑顔を見せてくれたのは、確か莉犬君。
この子は声も可愛らしくて、転校生の人達の中でも少し印象が強かったので、比較的はっきり覚えている。
こ「まぁ取り敢えず来なって、そこで全部説明するからさ。」
ジ「大丈夫大丈夫!手出したりせえへんよ!……まぁころんはするかもやけど。」
そう付け足したジェル君に対して、水色がかった髪の人…ころん君は、はあぁ!?と声を上げる。
なんだか賑やかな人達だな。
なんて思い、その人達を見ているとついつい口元が緩んでしまう。
な「ちょっとちょっと」
そうしてわいわいし始めた五人達を、ななもり君が止める。
な「あんまりゆっくりしてると帰り遅くなっちゃうでしょ。」
ななもり君はそう言って、もう一度私に向き直った。
そして、私に手を差し伸べて言った。
な「行こ、Aちゃん!」
「ぁ、う、うん……?」
名乗ってないのに何で名前を知っているのか。
色々と気になる所はあったが、ななもり君があまりに優しく笑うので、断る事も出来ず、状況が謎に包まれたたま、私はななもり君の手を取った。
そして、ななもり君に連れられるがまま外へと足を踏み出した。
268人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「すとぷり」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
くりボッチ - 続き気になるので頑張ってください!!無理しないでくださいねヽ(´ー` )ノ (2021年8月2日 19時) (レス) id: 7d59f0ef3f (このIDを非表示/違反報告)
赤猫君。(プロフ) - ひなさん» 続き気になる...更新楽しみにしてますよ!!!応援します! (2019年10月13日 22時) (レス) id: 8740c32d82 (このIDを非表示/違反報告)
あおい - すごい面白いですね 次の更新も楽しみに待っています (2019年9月16日 21時) (レス) id: 8a1a177507 (このIDを非表示/違反報告)
運子 - 何でこんなに面白いんですか?え?何で?何でだよオ゙オ゙オ゙オ゙オ゙オ゙。。。スイマセン (2019年7月30日 0時) (レス) id: 794c83e2e4 (このIDを非表示/違反報告)
ぷりん丸 - え????おもろい( ゚д゚)更新がんばってくださぁぁぁぁぁぁぁぁぁい! (2019年7月26日 18時) (レス) id: bd2dd5a67e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ひな | 作成日時:2019年4月22日 16時