【第16話】 ページ19
パッ、と目を開けると、私は何やらベッドのような所に寝かされているようだった。
眠る前の記憶から考えると、私は今保健室に寝かされているのかと思ったが、その考えはすぐにかき消された。
目を開いて一番最初に飛び込んできたのは、真っ暗な天井に、冷たい空気。
何が起きているのか分からないが、妙に冷静を保っている私は、取り敢えず状況を把握しようと思い、寝ている上半身を起こそうとした。
途端、ガチャ、という、あまり聞きなれない金属音のような音が暗い空間に小さく響いた。
両手が動かない。
まさかと思い、暗い中目を凝らして、音のした自分の手の方を見てみると、案の定、私の両手首が、手錠によって私が今寝ているベッドに繋がれていた。
さ「あ、起きた?」
聞いた事のある声が聞こえて、驚いて思わずバッ、とそちらを振り向く。
「……さとみ、君…?」
そこには、私のことを保健室まで連れて行く、と言ってくれていたはずのさとみ君がいた。
「ここ、どこ……。」
さ「しーっ。」
静かに、と、さとみ君は自分の唇に人差し指を当てる。
さ「詳しい話は後でちゃんと話すから、今は取り敢えず静かにしててくれ。」
さとみ君はそう言って、どこかバツが悪そうな顔をして笑う。
何が起きているのか全くもって理解できないが、だからこそ、今は取り敢えずさとみ君の言うことに従おうと思った。
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くりボッチ - 続き気になるので頑張ってください!!無理しないでくださいねヽ(´ー` )ノ (2021年8月2日 19時) (レス) id: 7d59f0ef3f (このIDを非表示/違反報告)
赤猫君。(プロフ) - ひなさん» 続き気になる...更新楽しみにしてますよ!!!応援します! (2019年10月13日 22時) (レス) id: 8740c32d82 (このIDを非表示/違反報告)
あおい - すごい面白いですね 次の更新も楽しみに待っています (2019年9月16日 21時) (レス) id: 8a1a177507 (このIDを非表示/違反報告)
運子 - 何でこんなに面白いんですか?え?何で?何でだよオ゙オ゙オ゙オ゙オ゙オ゙。。。スイマセン (2019年7月30日 0時) (レス) id: 794c83e2e4 (このIDを非表示/違反報告)
ぷりん丸 - え????おもろい( ゚д゚)更新がんばってくださぁぁぁぁぁぁぁぁぁい! (2019年7月26日 18時) (レス) id: bd2dd5a67e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひな | 作成日時:2019年4月22日 16時