ふわふわピンク ページ32
辰哉くんの家の玄関を出て
エントランスからタクシーを呼ぼうとすると、
視界の端でピンクの髪がふわりと揺れた。
「お迎えに来たよ」
って言うから、
止まっていた涙がまた流れ出す。
なんでこの人は、
こんなに安心するタイミングで現れるんだろう。
なんでこの人は、
私をこんなにも安心させてくれるんだろう。
「車、地下に止めてるから乗って」
「ありがとう」
ふたり地下の駐車場まで降りると、
私はいつものように後部座席に
彼は運転席に。
「海でも行く？山のほうがいい？おうちにする？
佐久間の家でアニメ鑑賞会でもいいよ」
そう言って車を発進させる。
「ねぇ………なんで、分かったの？」
「ふっかもAちゃんも素直じゃないとこあるし、
肝心なところで間違えちゃうから」
「………でも、辰哉くん、もう好きな人いるって」
「あれだろ、映画の原作者として話してる時だろ。
それ、聞いたの」
「そうだけど……」
「俺らはさ、もうずーっとふっかがしつこいくらいに
Aのこと思ってたのを知ってるんだよ。
ずっと探してた。
出会ったバーも、
行きそうな場所を予想して行ってみるのも、
ぜんぶ。
見当違いに思えることさえ、まっすぐに」
「………」
「そんなふっか、器用じゃないよ」
「………私にも蓮が居るから」
彼に好きな人が別に居たとしても。
私が蓮とちゃんと恋を始められてことも言ってないのに。
「そっか……Aちゃんがどんな道を選んでも、
俺は応援するから。
俺はAちゃんのファンだしね！
もちろん、俺を選んでくれてもいいからね！」
そう言って笑ってくれた彼に、
何にも返せなくて、やっぱりこの人は
本当にすごいんだなって改めて思った。
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ひな(プロフ) - ビルスさん、ありがとうございます！初コメント、感想を頂けて嬉しいです！メインがふっかさんなので、やっぱりそこのご要望は汲んで行けたらと思ってます！ありがとうございます！ (2023年2月8日 10時) (
レス) id: d3c82ded38 (このIDを非表示/違反報告)
ビルス(プロフ) - こんにちは。読ませていただいてます。でも最後はふっかと戻ってほしいです。願望… (2023年2月8日 7時) (レス) id: e2c763f4f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひな | 作成日時：2023年2月7日 13時
