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浮かれているのは誰のせい 黄side ページ35

照、ありがとう。と、
ふっかからメッセージが入っていて。

どうやらふっかは無事、
彼女と連絡が取れたらしい。

ここからは俺が出る幕じゃないことは
分かっているけれども、
どうにも気になる。

「ふっかも臆病なところがあるからなぁ……」
「まだこじれてるの?例の件」

寄ってきた阿部につい、愚痴ってしまう。

「より一層こじれてきてる予感がする」
「まぁ、思いを告げられる環境は恵まれてるんだから、
 自分で頑張って欲しいところだけどね」

自分に引き寄せて考えているのか、
阿部はいつもよりもちょっとだけ辛らつだ。

「照はさ、優しすぎるんだよ。
 まぁ、それがいいところでもあるんだけど」
「だってさ、ふっかのあの時期の落ち込みようと
 引きずり具合見てたら、そうなんだろ」

「まぁ……それだけ好きだったんだろうね」

そんな話をしていると、張本人がやってくる。

深「あれ?今日、阿部ちゃんも一緒だっけ?」
阿「ふっか?それはどういう意味?」
深「いやいや、別に深い意味はないのよ!
  っていうか良い事会ったんだよ。
  今度映画に出るんだけどさ、
  その原作者の先生がなんかいい感じの人っぽくてさ」
阿「え、どんな人かとか知らないの?」
深「だってメッセージでのやり取りだけだもん」
阿「目黒とか佐久間から聞いたりはしてないの?」
深「なんか必死なとこ、あんまり見せたくない」
阿「そっか……」
岩「……(余計こじれてる気がする)」
深「出来るなら彼女に見て欲しいなって、
  俺が格好良くなった姿見たら
  ちょっと連絡したくなるかもしれないじゃん?」
岩「それは……」
阿「ちょっと違うんじゃないかな」
深「いやー、頑張るよ!
  先生にも見て欲しい人が居るって言ったら、
  応援してもらっちゃったしね!」

そんなふっかの様子が気の毒にさえ思えて、
阿部と顔を見合わせて
ため息をつくと、ふっかが
なんだよー!と拗ねていたけれども。

やっぱりどこか浮かれた様子で。

まぁ、頑張る気持ちが出てきていることは
いいかな?なんて思ったりもしたけれど。

事情を説明する気にもなれなくて、
2人でため息をついた。

気持ちに蓋をして→←私が知らない、辰哉くんの好きな人



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ひな(プロフ) - きらさん» きらさん、教えて下さりありがとうございます!スマホで更新した際に触れてしまったようです。解除しました! (2023年2月3日 11時) (レス) id: d3c82ded38 (このIDを非表示/違反報告)
きら(プロフ) - オリ.フラ立ってますよ!違反報告されてしまう前に解除お願いします (2023年2月3日 10時) (レス) id: 0df082814a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひな | 作成日時:2023年2月1日 17時

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