私が知らない、辰哉くんの好きな人 ページ34
「お気遣い頂けて、嬉しいですが
そこまで考えて下さった深澤さんのお気持ちが
とても嬉しいので、気になさらないで下さい。
改めて、ご連絡ありがとうございます。
作品への出演、ご快諾下さり、
ありがとうござました」
「今作はSnowManというグループで
メンバーとして活動している佐久間が
アニメの作品の方に出演させて頂いていたご縁で、
僕も小説を読ませて頂きました。
今回、役をやらせて頂くキャラクターは
先生からも似ていると伺っていたため、
出来れば原作のファンの方を
がっかりさせないためにも、
メッセージでお話を伺えればありがたいです」
「お気遣い、ありがとうございます。
文章ですと固くなりがちですが、
気軽にお送り頂いても結構ですので
ラフに送って頂ければと思います」
「ありがとうございます！
じゃあ、俺はふっかと呼んでもらえれば！」
いきなりつめられた距離。
慣れない呼び方。
彼のことを新しく知っていくみたいで面白かった。
「じゃあ、私のことはAで」
「えっと……よかったらAさんって
お呼びしてもいいですか」
彼の方から提示された呼び方もまた、
あの頃私を呼んでいた呼び方とは違う。
2人の関係性がリセットされたみたいで面白い。
「じゃあAさんで……
呼びにくくなったらAでも結構です」
「ありがとうございます！
早速なんですが、人物像をつかむ上で
この人物の思っていることとか、
こんな感じかな？と思ったら、
それを確認していくような部分とか
文章では分からなかったところも
聞いても大丈夫ですか？」
「役作りって大変なんですね」
「いや、今回の作品は
どうしても……見て欲しい人が居て」
「尊敬されている方とかですか？」
「いえ、好きな人です」
油断していたところに、突き刺さるような言葉。
私が私だと知らない、
辰哉くんからの素直な言葉は、
自分から離れたくせにちょっとつらくて。
テンポよく交わされていた言葉に
なんと返答したらいいか分からなくて、
手が止まってしまった。
振り絞った社交性から、当たり障りのない言葉を紡ぐ。
「見てもらえると、いいですね」
その人が、誰かも知らないけれど。
メッセージが来た時の嬉しさは
ほんの少しの寂しさに取って代わられていた。
浮かれているのは誰のせい 黄side→←辰哉くんの知らないわたし
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ひな(プロフ) - きらさん» きらさん、教えて下さりありがとうございます！スマホで更新した際に触れてしまったようです。解除しました！ (2023年2月3日 11時) (
レス) id: d3c82ded38 (このIDを非表示/違反報告)
きら(プロフ) - オリ.フラ立ってますよ！違反報告されてしまう前に解除お願いします (2023年2月3日 10時) (レス) id: 0df082814a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひな | 作成日時：2023年2月1日 17時
