血濡れぬ花 (ページ7)

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調査内容ページ7

『ごほん。じゃあ、今から調査内容についてご説明します。』
煙々羅と名乗った女は咳払いをすると今回の調査内容について説明を始めた。

『ここは、“とある山”。ある伝説が残る事で有名な場所。ここではある刀がまるで神隠しにあったかの様に消えた事から地元の人からは【隠しの山】なんて呼ばれてたりします。

ですが、この歴史改変されたXXXX年では消えたはずの刀が見つかり、なんとなんと神社に奉納され、沢山の人に崇められる神刀になっているのです』

「か、神刀、に……」
煙々羅はまたケラケラと笑い出した。

『そう、神刀に。信仰心が強い時代だし、その刀は近年稀に見るくらい美し刀だったらしいから、見た人達がこれは神様の依り代に違いない……なんて言って奉ったみたいだね〜。』
そう言う煙々羅は少し悲しげな表情をして話を続けた。

『でもねぇ〜……それは神様の依り代なんかじゃなくて単なる消えた刀……
ま、調査内容を簡単に言っちゃえば、「消えたと有名な刀が神社に祀られて沢山の人に崇められてる！歴史が変わってしまう大変だ！元凶を叩いて正史に直せ！」みたいな？』

「……なるほど」

日向は煙々羅の言葉を聞いたあと、山を見上げた。
(確かに、僅かではあるが嫌な気配が散らばってる……一筋縄では行かないね……)

煙々羅は見上げる日向をただじっと見つめた。