【文スト】中也が髪を伸ばす理由【中原中也×尾崎紅葉】

~第四節~ タイプ ページ5

任務遂行後、太宰が俺にこんな話を持ちかけてきた。



「中也ってさ、好きな人いないの？」



「…はぁ？」



急に何を言い出したのだろうか。



「もし中也に好きな人いたら、私が真っ先に口説きに行くかな！」



態とらしく言ったこいつに無性に腹が立った。



…俺の気持ちなんか知らねぇくせに。



「…。」



「？如何したの？」



「…あの人は、渡さないかんな。」



俺はいつのまにか、そう口走っていた。



「…え？」



太宰のすっとんきょうな声に俺は我を思いだした。



「…いや、何でもねぇ。オラ。早く帰んぞ。」



……俺、今、なんていった？



「…。漸く素直になったねぇ。」



そう呟いた太宰の声はまだ中坊の自分には聞こえちゃいなかった。

〜現時点茶番（勝手に節にする可能性あり）〜 逢引（季節が外れすぎたクリスマスです。まぁおまけ程度に思ってください。）→←~第三節~ 自我

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す