~第三節~ 自我 ページ4
…。あれから数日が経ち、ポートマフィアでの生活も大分慣れてきた。
最近、『泉 鏡花』という少女(というより幼女)が入ってきた。
その子は未だ齢が十にも達していない幼い子供だった。
…。まぁ俺も子供の立場だが。(現在16歳)
姐さんが拾ってきたそうだ。
其奴は大事そうに携帯を手に握っていた。
芥川が暫く指導係に成るようだ。
彼奴は鏡花に【兎のストラップ】を渡したらしい。
両親からだそうだ。
芥川も根は優しいやつだな。(あの青鯖がスパルタな所為で変な方向へと行きそうになっているが。)
芥川。辛かったら俺に言え。彼奴をお前の分まで絞める。←
少し話が脱線したが、首領は勿論二つ返事で了承した。(手を出そうとしたせいで姐さんからこっ酷く叱られていたが。)
その子を姐さんは存分に可愛がっている。
…。寂しくなんてない。
『寂しい』なんて餓鬼臭いこと言ってられるか。
只、何故かはわからないのだが、
胸の何処かにモヤモヤとした感情が渦巻く。
〜俺を見て欲しい〜
じゃない。
〜俺“だけ”を見て欲しい〜
と思うようになった。
独占欲。
汚い欲だ。
所詮俺みたいな奴かあんな気品のある人に釣り合うわけが無い。
「…。中也?」
「あ、姐さん…。」
こんな時に。
「何か悩み事かの?」
「い、いや、俺は何も…。」
姐さんに迷惑をかけるわけにはいかない。
「…。お主…。
“嫉妬”しておるのか?」
「“嫉妬”…?」
俺が“嫉妬”?
「恐らくじゃが、鏡花に嫉妬しておったのじゃろう?」
中「っ。」
何故だ?何でこんなにも、胸が痛む?
すると姐さんは俺に近づいて、
ギュッ
抱き締めた。
「えっ!?!?姐さん!?!?」
「何も心配するで無い。わっちは鏡花も中也も“大好き”じゃ。だから、大丈夫じゃ。」
「…。」
辞めてくれ。
その“大好き”なんていう言葉を聞くだけでも、
こうして抱き締められるだけでも。
…。頭が可笑しくなりそうだ。
鳴り止まない心臓。
なぁ、姐さん。
貴方は、俺を
“どう思っている”んだ?
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赤珠(元 チョコうさ。)(プロフ) - 厨二オタな俺さん» ありがとうございます!!!!頑張ります!! (2018年3月30日 1時) (レス) id: 5fa7fae13e (このIDを非表示/違反報告)
厨二オタな俺 - プロローグからめちゃめちゃ気になるではないですか!続き待ってますよ (2018年3月30日 1時) (レス) id: 11e62987fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:赤珠(元 チョコうさ。) | 作者ホームページ:http://flower1218
作成日時:2018年3月14日 10時