ヒツジとオオカミ side6 ページ8
バイト代を叩いて買った少しばかり安いバッシュに足を入れた
いつもは楽しいバスケだけど、何だか今日はモヤモヤしている
梨沙子が心配で神経逆なでされたような気持ちになっているせいでもあるけど
それだけじゃない
小笠原先輩だ
「よ、佑亮。久しぶりだね」
「小笠原先輩、お久しぶりです」
ペコリと頭を下げる
救われようのない恐怖に足を掴まれた気分だ
違和感がある
なにか底知れない違和感が
前までとさも同じように見えるだろう態度
だけど違う
何となく、俺を自分の世界から弾こうとしているのだ
それは俺にしか分からない
何がそう思わせるのか、決定的な理由はない
だけど彼は自分から話しかけた場合にしか俺の言葉に応答しなかった
小さく、小さく彼は何かを変えた
そして、自分が気に入らないやつはそうやって自分の世界から弾いていく
自ら、遠のいたように見せかけて
指で簡単に弾いてしまうのだ
「…」
変な緊張感が細い糸のように張っている気がする
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妖夢 - 続きがとても気になります!更新頑張って下さい! (2018年3月29日 18時) (レス) id: 06d5480a49 (このIDを非表示/違反報告)
しらゆきこ - 更新楽しみにしてます!! (2018年2月27日 0時) (レス) id: 6892ebfcfa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はに | 作成日時:2018年1月14日 2時