ピンクの弁当箱 ページ41
「えっお弁当？」
カバンから落ちたピンク色の弁当箱。
綺麗に完食した後が残ってて。
私の青色の弁当箱に比べたら、
よっぽど女子らしかった。
思わず手で拾い上げる。
「タマ...」
なんとも言えないような気持ちになった。
裕太「...ごめん。嘘ついた。」
彼女の弁当箱かな？
拾い上げた弁当箱の一点を見つめ
そんなことを考える。
裕太「俺、Aの弁当どうしても食べたくて...」
気まずそうに顔を伏せた彼はもう一度呟いた。
裕太「...こんなんだったら、ババアの弁当なんて
食べなければよかった..」
ん...？
お母さん？
これ、タマのお母さんの弁当箱？
彼女って思ってたから思わず拍子抜けしちゃって
もっかい弁当箱を見てしまう。
「そっか笑
タマのお母さんのだったんだね？」
裕太「彼女かと思った？笑」
口角がニヤリと上がっている彼。
あまりにも図星な発言に固まってしまう。
裕太「俺、彼女いないしー」
裕太「モテないしーーー」
ふて腐れたように唇を突き出す。
いやいやいや。
ちょっと待ってくださいよタマさん。
試合に来ていた女の子の数、
えげつなかったんですけど。
私は心の中で笑った。
※ババアはタマちゃんが実際に呼んでる
母親の言い方です。(ラジオより)
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作者名：ひなた | 作成日時：2019年1月1日 23時
