見つけて ページ31
疲れてきたのか意識も朦朧とし始めていた。
そばにあった段ボールに
力なくもたれかかる。
私なんかした..?
あなた達に、迷惑かけた?
ヒロといちゃいけなかった?
なんだか悔しくて唇を噛みしめる。
「Aー...!」
声が聞こえたのはその時だった。
急いでドアに駆け寄る。
「助けてっ..!誰か!」
懐中電灯の光が大きくなって
その人影が近づいてくる。
?「大丈夫か⁉」
ガチャと同時に開かれたドア。
ホッとして
その胸に飛び込んだ。
「タマぁー..っ、怖かった...」
タマはごめんなって呟いて
私を優しく強く抱きしめた。
呼吸音とともに上下する肩。
一生懸命に探してくれたんだって
その優しさに涙が止まらなかった。
私を見つけてくれたのはタマで
「迷惑かけてごめんなさい...」
裕太「ほんとにね」
えっ、て思い彼の腕から離れる。
すると彼の目尻がふっと下がった。
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作者名:ひなた | 作成日時:2019年1月1日 23時