きっと空の下 (ページ28)

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罵声ページ28

学校なんて行きたくない

なんていうのも親に申し訳なくて

曇り空の中、学校に足を進める。

教室に入った瞬間しんと静まり返った教室。

いや...やめて。見ないで...、

その空間を見たくなくて急いで下を向く。

席に着こうとすると

落書きだらけの机。

なにこれ...私の机..？

目を瞑りたくなるような卑猥な言葉ばかり。

宏光に謝れ

死ね、カス、

宏光に似合わねー女

友人「なんで来たの？」

教室に響いた冷たい声。

何か言わないとと思ってもなかなか出ない声。

「ごめん..なさ..い。」

やっと出た言葉はひどく掠れてた。

友人「いや、ごめんじゃなくてさ、
今までのこと償えよ。」

友人「あんたのせいで私たちは
苦しめられたの。宏光のこと好きな人達に
迷惑だったんだよ！」

次々と飛んでくる罵声に

ただただ怖かった。

友人「ねーそういえばさ裕太に言ってないよね？
言ったら裕太どうなると思う？」

ただじゃ済ませないからとにっこりと微笑むと

教室から姿を消した。

怖くて怖くて、

本当は話したかった。

今すぐにでも助けて欲しかった。

でも、心配かけちゃいけない

タマに危害を加えちゃいけない。

もうそれしか考えられなかった。