親友の存在 ページ17
あの人は突然やってきた。
加奈「おっはよーA‼」
あまりにも心配だからきちゃったって
おどけながら言う彼女は
ちっとも変わってなくて
可愛かった。
加奈「うわっ暗っ。
こんな生活したら廃人になっちゃうよ」
そう言いながら遠慮なしにズカズカ入ってきた。
あまりの勢いに私は目をまん丸に開いて
...でも少し嬉しかったり。
ばっとカーテンを開いた彼女。
もう何年振りかなって言うくらい
太陽の光とは無縁だった。
久しぶりに見た光に思わず目をつむる。
太陽の光が当たった腕は
じわじわと熱を取り戻して。
なんだか生きてたんだなって少し実感する。
加奈「どう?ヒロくんの事は忘れられた?」
なんでもないように聞くから
こっちがたじたじしてしまう。
「...忘れられはわけないじゃん」
そう言ったと同時に視界がぼやけてきた。
ヒロっていう言葉に全然免疫ついてなくて
「少しも...前に進めてない」
本当にその通りだった。
加奈「ねぇAはさ、
前に進みたいって思ってるの?」
不意をつかれたような気がした。
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作者名:ひなた | 作成日時:2019年1月1日 23時