消えた存在 ページ11
その日は
冬にしてはやけに暖かい日だった。
マフラーつけてきたの間違いだったかも
なんて思いながら
裕太「ヒロ遅いね」
「ヒロのことだから寝てるかも」
なんて話をしながらヒロの家の前で
待っていた。
待つのが嫌いなタマだから
じゃあ2人で起こしにいこうってなって。
「おはよーごさいまーす」
大声を出しながら玄関を開けた。
何にも音がしない。
外は暖かいのに家の中は寒く感じた。
なんだかそのことに違和感を感じて
急いで靴を脱ぎ
一目散にヒロの部屋を目指す。
ドアを開けた瞬間
手に持っていたスクールバッグを落とした。
「....うそ..で....しょ........？」
やっと出た言葉。
目の前の光景が信じられなくて
夢かな...？って頬をつねりたくなる。
その部屋に物なんて１つも置いてなくて
ヒロのベッドも、ヒロの机も
ヒロのギターも
あたかも
もとからそこになかったかのように
ヒロの匂いまでなくなっていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 11人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひなた | 作成日時：2019年1月1日 23時
