28話 詩人と少女の贈り物 ページ30
A目線
〜ステラの病室〜
「こうしてっと、できた！」
そうステラちゃんが言ったのは、病室に帰ってから二時間後の事だった。
「何ができたの⁉見せて見せて！！」
『何ができたのー？』
「ふふっ、これだよ！」
ステラちゃんが差し出したのは、水色の厚紙にサンマリーコーストが付いた栞だった。
「わぁ、すごーい！！」
「シェルさんにね、作り方を教えてもらったの！」
『ステラちゃんって、器用だね！』
「違うよ、シェルさんの教え方が上手いだけだって！」
「ふふっ、ありがとうございますっ！」
ステラちゃんは椅子から立ち上がると、ピンクのリボンの栞をリチェに、黄色のリボンの栞を私に渡した。
『ありがとうね！あ、なにかして欲しい事はある？』
そう尋ねると、ステラちゃんは少し考えた後に私の方を見て言った。
「Aお姉ちゃんの曲が欲しいな・・・Aお姉ちゃんの歌さ、とても元気になるから。」
成る程、つまりは作曲をしてくれと。
『全然良いよ！なら、今からやるか。』
そう言って私は、作曲セットとギターを取り出した。
『ちょっと、待ってね。』
うーん、題材はサンマリーコーストで
タイトルは・・・
『「心の一輪を」かなっ・・・』
私はギターを鳴らしながら、思い浮かぶワードを並べた。
〜一時間後〜
『心の一輪を・・・貴方へ・・・。』
じゃーん♪
パチパチ
私が歌い終わると、三人の拍手が同時に起こった。
「すごく素敵だねっ！」
「私も歌ってみたい！！」
『そう言うと思った！はい、二人分の楽譜だよ！』
「「やったー！」」
「本当にありがとう！Aお姉ちゃん！」
「本当にありがとうございます。とても、素敵でしたよ！」
遂にはシェルさんにまで、お礼を言われてしまった。
すると
ピーンポーンパーンポーン
「お知らせ致します。本日17時を持ちまして、特殊異端患者との面会を終了致します。現在、訪問されている方は速やかに、ご退出下さいませ。」
「あちゃー、もう終わりかぁ。」
「そうだね・・・ねぇ、リチェ。」
「ん？何？」
「・・・また、来てくれる？」
「・・・！勿論だよ！」
「よかったぁ。」
お互いの顔を見て微笑み合う二人は、夕陽に照らされて、まるでサンマリーコーストの様だった。
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クルカ(プロフ) - 有さん» そうなんですか！？凄く嬉しいです！！part3も投稿し始めたので、そちらも楽しみにしていて下さい！！ (2019年1月8日 0時) (
レス) id: 9c782127cb (このIDを非表示/違反報告)
有 - あのですね？私、何時も主人公に感情移入しちゃって、主人公と泣くことが多いんですよ。今回、客観的に見てても、泣ける小説は初めてです！（最高でしたわ。はぇぇ） (2019年1月7日 23時) (レス) id: 3b3f8a8c71 (このIDを非表示/違反報告)
ハク - 続編！もちろんよろしくお願いします〜楽しみにさせてもらいますね！ (2018年6月24日 16時) (レス) id: 19710dfa66 (このIDを非表示/違反報告)
クルカ(プロフ) - ハクさん» 閲覧ありがとうございます！もう少しで続編に行きそうなので、そちらでもよろしくお願いします！！ (2018年6月23日 22時) (レス) id: 9c782127cb (このIDを非表示/違反報告)
ハク - 初めまして！ハクと申します。いいっすね^~続きが楽しみです、これからも頑張って下さいね(*´ω｀*) (2018年6月23日 21時) (レス) id: 19710dfa66 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クルカ | 作者ホームページ：http:/uranai.nosv.org/u.php/hp/yukanovel01/
作成日時：2018年4月1日 13時
