25話 化け物といじめっ子 ページ27
A目線
「そうだ！あっ、でもなぁ。」
ステラちゃんが花を見ていると声を発した。
しかし、それはすぐに迷う声になってしまった。
『どうしたの？』
「あのね、病院にお花畑があったでしょ？」
『うん。』
「そこにはね、小さいけどサンマリーコーストが咲いているんだ。」
『うんうん。』
「それをね、摘みたいんだよね・・・。」
『それが、どうかしたの？』
不思議そうに尋ねると、ステラちゃんとリチェは顔を見合わせて、困った表情でいった。
「・・・前にね、そこに行った時に男子の集団にいじめられてさ、ちょっと怖いんだ。」
「私も一緒で行ったけどね、三日間連続で追い払われちゃったんだよね。」
確かに、私より幼い二人はいじめの対象になりやすいもんなぁ。
『だったらさ、私も一緒に行くよ？大人だから、怖くないでしょ？』
「「あ、確かに！」」
二人は声を揃えて納得した。
『じゃあ、今から行こっか。』
「うんっ！シェルさん！押し花の準備と、医院長さんに許可を取ってもらっていいかな？」
「ふふっ、いいですよ。」
久々に外に行くステラちゃんを見るのが嬉しいのか、とても弾んだ声だった。
〜エノワール病院 お花畑〜
『本当だ！とても綺麗だね！』
「(コクコク)」
［でしょ、私のお気に入りなんだ！］
ドヤ顔で伝えてくるステラちゃんは、声は出せなくとも表情でとても嬉しんでいることが分かった。
ステラちゃんがしゃがんで、サンマリーコーストを摘んでいると
「お、珍しいじゃん。おーい、化け物がまた来てるぜ！」
その言動で分かった、いじめっ子達だ。
「・・・(スッ)」
ステラちゃんは私に摘んだ花を渡して、スケッチブックに言葉を並べ始めた。
「やーい、化け物！お前は邪魔だ！とっとと出て行け！！」
数人の男の子達がそう言ってはやしたてた。
［やだ、ここに用事があるから来てるの。邪魔しないで。］
ステラちゃんがスケッチブックを見せた。
「ッチ、生意気なんだよぉ！！化け物の分際でっ！！」
すると、男の子達のリーダー格が怒って、石をステラちゃんに向かって投げてきた。
あーあ、くだらないなぁ。
パシッ
「なっ・・・。」
『もー、駄目だよ？石を粗末に扱って・・・。』
私は石を片手で受け止め、男の子達の方を向いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 226人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
クルカ(プロフ) - 有さん» そうなんですか！？凄く嬉しいです！！part3も投稿し始めたので、そちらも楽しみにしていて下さい！！ (2019年1月8日 0時) (
レス) id: 9c782127cb (このIDを非表示/違反報告)
有 - あのですね？私、何時も主人公に感情移入しちゃって、主人公と泣くことが多いんですよ。今回、客観的に見てても、泣ける小説は初めてです！（最高でしたわ。はぇぇ） (2019年1月7日 23時) (レス) id: 3b3f8a8c71 (このIDを非表示/違反報告)
ハク - 続編！もちろんよろしくお願いします〜楽しみにさせてもらいますね！ (2018年6月24日 16時) (レス) id: 19710dfa66 (このIDを非表示/違反報告)
クルカ(プロフ) - ハクさん» 閲覧ありがとうございます！もう少しで続編に行きそうなので、そちらでもよろしくお願いします！！ (2018年6月23日 22時) (レス) id: 9c782127cb (このIDを非表示/違反報告)
ハク - 初めまして！ハクと申します。いいっすね^~続きが楽しみです、これからも頑張って下さいね(*´ω｀*) (2018年6月23日 21時) (レス) id: 19710dfa66 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：クルカ | 作者ホームページ：http:/uranai.nosv.org/u.php/hp/yukanovel01/
作成日時：2018年4月1日 13時
