夢で会えたら【N/S】 (ページ13)

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13.遭遇 side 和也ページ13

新入社員歓迎会があった。

そのあと同期だけで二次会に行くことになり。

２軒目の居酒屋に向かう途中。

遠くの遠くの方に、こちらに向かって歩いてくる男女が見えた。

……あれ……A？

薄暗い道だし、街の明かりだけではよく見えない。

でも。

でも俺は、Aを見間違えたりはしないよね。

だんだん近づいてきて、はっきりAだと見えてきたとき、

隣に並ぶ男が、Aの頭に手を乗せた。

ドクン…と。

心が大きく音を立てた。

まずいね。……あーまずいよね。

俺は平静を装って、まっすぐ二人の前まで歩く。

あ「か、和也？！」

目ん玉ひん剥いて驚くA。
そんな驚くなよな(笑)

和「…よっ。」

俺は勝手に彼氏を名乗り、Aの先輩に挨拶をした。

そして、遠回しに会社を出たらAに構うな、と牽制してみたりして。

ふん……。だっせーな、俺…。

余裕ないわ。

なのに。なによ。

否定しなくてもいいじゃないの。

彼氏みたいなもんよ？

ずっと隣にいんだろ？俺。

来た道を戻っていく櫻井さんとやら。
戻るってことは、帰り道じゃなかったんだろ？

それはつまり…そーゆーこと。