『パパがいる』

31 TH side 高校時代 ページ31

『ねえ、これ見て』


「ん？あぁ」


『ねえ、何か冷たくない？』


「あぁ、わりぃ」


『そっけない〜〜寂しい〜』


「うん、ごめん」


『今日も昼放課はAちゃんのところにいたの？』


「そうだけど」


『私彼女なんだから、昼も私と過ごしてよ』


「あのなリヒョン、俺らより戻したつもりないけど」


『でも一緒に下校してくれてるじゃん？』


「しんど」


『今日もウチよってく？』


「....」









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気づけばほぼ毎日

リヒョンのやわらかいベットで

喘ぐ彼女を腰におろして

少し汗をかいてる

事を済ませるたびに虚しさ

欲望とその矛盾と混沌と

最終的にはなんとも言えない感情になる

これは誰も理解を得ない

理解を得られないこと、世間では圧倒的に悪なんだ

彼女を抱いてしまうのが悪

いや、どうだろう

Aへの欲望が満たされないから、他で満たしてしまってるのが悪だろうか







『これ、テヒョナいいんじゃない？』


「なにこれ」







見せられたのは彼女の携帯の液晶に映る何かのホームページ







『芸能事務所のオーディションだって。テヒョナ受かりそう』


「...興味ねぇよ」


『まあ、アイドルとかになったらモテモテだろうし...寂しいからやっぱこのままでいいよ』


「帰る」


『ええ！まだいてよ〜夜中まで親帰ってこないんだし。』


「ごめん、帰る」









彼女の家を出るとなぜか虚しさは薄れて

明日の昼放課が楽しみで仕方なかった

怖いほどに切り替えが早く

怖いほどにAが愛しいのが常で

単純であり難関な恋心だった

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