検索窓
今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:114,477 hit

百六十三話 いつか貴方と ページ4

もう涼真には逢えない。
だって私は知っている。
あの日、彼はあの人に殺されてしまったから。

もう見る事は出来ない。

あの不器用な優しさも…
あの声も……
あの笑顔も…………
あのぬくもりも………

全部、全部______。

目から涙がはらはらと崩れて、光の糸を曳きながら流れる。
最初の涙が零れてしまうと、あとはもう止めどない。

そんな私を見て、來夜が優しく私を抱き締めた。

來夜「………A、ごめん。もっと早く…俺がお前を守っていれば………もっと早く…済木から守っていれば………お前は泣かずに済んだのか………?」

"だからA"

來夜「お前が俺より先に死んでしまったら、俺はお前の後を追ってやる。そしてお前を守り抜いて阿部涼真の所まで連れて行ってやる。」

來夜の言葉はどんな偉人達の名言よりも、私の心に優しく響いた。


涼真…………。
貴方が私の夢に出てきたのは、泣くなって私に伝えたかったの?

ありがとう、涼真。
私は今度こそ強くなるって、約束するよ。
だから待っていてね。
いつか貴方と同じ場所へ

それまで私はこの人生を駆け抜けるから。


私はゆっくりと來夜から身体を離し、向き合った。

私の中で、決心は決まった。

涼真がここまで紡いでくれたんだ。
無駄にはしない。

A「私、來夜と一緒に行くよ…!」

百六十四話 月日→←百六十二話 視界が晴れる程貴方は



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (89 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
213人がお気に入り
設定タグ:ヤンデレ , 狂愛 , 名前変換オリジナル   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

日名無 りん(プロフ) - NZMさん» ありがとうございます!!!!綺麗なんて……!!!光栄です!!! (2019年12月3日 23時) (レス) id: 0a69449343 (このIDを非表示/違反報告)
NZM(プロフ) - 完結おめでとうございます!とても綺麗な作品だなと思いました! (2019年12月2日 23時) (レス) id: 13f970b2f4 (このIDを非表示/違反報告)
日名無 りん(プロフ) - まりもさん» それは本当に良かったです!皆様のお陰様で無事完結を迎えられました! (2019年7月27日 21時) (レス) id: 0a69449343 (このIDを非表示/違反報告)
まりも - ヤンデレ系は苦手なのですが、これは続きが気になるほど面白かったです。完結、おめでとうございます! (2019年7月27日 14時) (レス) id: 6b2aac275b (このIDを非表示/違反報告)
lkwisterven - 日名無 りんさん» マジか衝動でここまで描けるのすごい (2019年7月25日 15時) (レス) id: c9c05fe7f4 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:日名無 りん | 作成日時:2019年6月21日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。