百四十四話 貴方の名前は ページ25
真由美は今自分の目の前にいる人物が何者なのか、理解した。
その人物は薔薇の華にも似た真っ赤な唇を釣り上げた。
真由美「…………………生きてたのね。川原……月夜さん…………。」
真由美「………………………………いいえ。」
視線を逸らさずに真由美は相手へと一歩近づいた。
風が二人の間を通り過ぎた。
真由美「済木、月夜さん。」
済木月狂の生き別れの兄
済木月夜。
その人物こそが、今真由美と対面している美しい男だった。
少しくせっ毛な黒髪。
耳に付いたピアス。
陶器とも言える綺麗な白い肌。
赤い唇。
長い睫毛に縁取られた黒い瞳。
間違いない。
この人は済木月狂のお兄さんだ。
「なあんだ。バレちゃったのか。」
悪びれもなく愉快そうな声。
「ご挨拶だね。」
軽やかなステップを踏みながら
「俺の名前は済木月夜。」
済木月夜は真由美のすぐ近くに迫った。
微かにシトラスか何かの香りがする。
「済木月狂のお兄さんだよ。」
悪魔の兄も
やはり悪魔だった。
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lkwisterven - ここまで一気読みしたけどヤンデレ怖い (2019年7月24日 12時) (レス) id: c9c05fe7f4 (このIDを非表示/違反報告)
日名無 りん(プロフ) - 瑞貴(siera)さん» わわっ!ありがとうございます!完結まで頑張ります! (2019年6月21日 18時) (レス) id: 0a69449343 (このIDを非表示/違反報告)
瑞貴(siera) - いつも閲覧させてもらっています!!楽しみで仕方なくてドキドキしてます!!これからも更新頑張ってください!! (2019年6月21日 17時) (レス) id: e176c72e2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:日名無 りん | 作成日時:2019年6月8日 18時