2.truth, fear, and resentment ページ3
けれど僕だって、初めからその『化け物』に対して敵意を剥き出しにしていた訳では無い。
僕も、嬉しかったのだ。
産まれて初めて出来た、同性の兄弟。
しかも、優しくて、僕の好きなミルクレープだって、ティータイムに良く出してくれた。
だから大好きだったんだ。
『お兄ちゃん』の事が
『あの時』迄はね
その日は雪が降る二月だった。
分厚い灰色の雲が宙を隠して、世界は青色の世界から隔離されていた。
まだ中学一年生だったお姉ちゃんが、三年生の先輩から告白を受けたと云うのが、その日だ。
口許をマフラーに埋めた姉が頬を赤らめながら報告してきたあの日、まだ小学六年生の児童だと云うのに、僕は既に身内である姉に愛しいと云う感情を抱いていた。
無論、血の繋がっている僕等が結ばれる事等有り得ない。そんな事は重々承知済みだった。
だから自分は静かに姉を見守れば良い。
そう思っていた。
「お姉ちゃん、返事どうするの？」
やや苛立ちはあったが、受けるならそれで、僕はそれを応援していくつもりでいた。
だってそれが『家族』の役目なのだから。
「うーん…先輩は、凄く切実な人だし……でも私、こんな事、初めてだから…どうすれば良いのか……。」
僕は知っていた。
小学校の時から、お姉ちゃんを狙う男は数多いる。
それは、僕の学年だって例外では無かった。
でも実際に想いを伝えると云うのは、初めての事だった。
僕が考えを出そうとする合間に口を挟んだのは………
僕とお姉ちゃんの……………
「Aは、その人の事どう思ってるの？」
兄だった。
3.one's beloved brother→←1.my elder sister
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愛の心(プロフ) - ありがとうございます！ 更新頑張ってください！ (2020年7月13日 13時) (
レス) id: fc025dbcc9 (このIDを非表示/違反報告)
日名無 りん(プロフ) - 愛の心さん» 御要望承りました！！12時頃にでも数億年ぶりに更新します！！ (2020年7月13日 11時) (レス) id: d4aa1eca92 (このIDを非表示/違反報告)
愛の心(プロフ) - この作品の続きが見たいです。 できたら更新お願いします (2020年7月8日 2時) (レス) id: 71ca081a14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：日名無 りん | 作成日時：2019年12月23日 22時
